ジークフリートドライジン ドイツ料理とジュニパーベリー
「ジークフリート ドライジン(Siegfried Rheinland Dry Gin)」はドイツ西部からベルギー東部にかけて広がる山地にある「アイフェル蒸留所(Eifel Destillerie P. J. Schutz)」で造られているドイツ産のジンです。
同蒸留所1925年設立され、高品質の漢方ボタニカルやオーガニック・フルーツでの蒸留酒やリキュール造りが専門の蒸留所。
ジンの主原料となるジュニパーベリーはドイツではおなじみの食材です。胸やけの時にお茶として飲んだり、ザワークラウトの味付け、ザウアーブラーテン(伝統的な国民食で肉の蒸し煮)、ソーセージやベーコンの煮込みなどの料理をつくるときのスパイスとしても使われるんですね。枝はスモークの材料になります。
ジークフリートの由来は英雄叙事詩から
「ジークフリート」の由来はドイツの英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の主人公の名前です。
竜退治をした際、返り血を全身に浴びたことでジークフリートは不死身の肉体を手に入れますが、背中にたった一枚張り付いていた菩提樹の葉の部分だけ不死身とはならず、最期はその部分を突かれてしまうという物語。
ボン(Bonn)の近くの街、ケーニヒスヴィンター(Konigswinter)には英雄ジークフリートが竜を退治したという伝説の「竜の岩(Drachenfels)」があります。
観光では岩山の頂上まで登山電車が出ていて、岩山の中腹にある竜の城(Schloss Drachenburg)でも見学ができます。
ボタニカルの特徴は菩提樹の花が使われていること
ジークフリートドライジンの特徴は18種類の良質なボタニカルとともに、ボトルのキャップにも刻印されている菩提樹の花が使われていること。
菩提樹は東洋では仏陀の覚醒場所であり、西洋でも知識や英知を象徴します。英雄叙事詩の重要な鍵となる菩提樹は、ゲルマン民族にとっても神聖な樹木として扱われてきました。
ジンの風味は力強い英雄のイメージではなく、ジュニパー、柑橘やスパイスがバランスよくほのかに漂う上品なクラフトジンといった印象です。
人工的な香料や添加物を使用せず、最小規模のシステムのハンドクラフトで丁寧に蒸留されています。
世界最高クラスの高級ジン、価格と飲み方は?
ジークフリートドライジンはアルコール度数41度・500mlで、最安値価格は4,800円(税込)前後。タイミングがよければ4,500円くらいの販売店が見つかることも。
容量も少なめでこの価格という高級ジン。日本ではまだ知名度はありませんが、ヨーロッパ、アメリカ、アジア、オーストラリアで数多くの金賞を受け、World Spirits Awardでは95.7ポイントを獲得。世界最高クラスに認められています。
飲み方は上品な風味を味わうためにストレート、または1対1のトワイスアップによる水割り(氷なし)、プレミアムなトニックウォーターで濃いめのジントニックあたりがおすすめです。
ちなみに、菩提樹は「ジギー」とも呼ばれるため、ジークフリートジンで作るジントニックは「ジギートニック」と呼ばれています。