フェルディナンズザールジン ドイツ産高級白ワインを添加
「フェルディナンズザールドライジン(Ferdinand's Saar Dry Gin)」はドイツ産クラフトジンで、モーゼル地方ザール地区のヴィンヘリンゲンにあるアヴァディス蒸留所が造っています。
大きな特徴は蒸留後に高級甘口白ワインが添加されていること。ドイツのモーゼル・ザール地区の畑から収穫されたリースリング種(Riesling)のシュペトレーゼワインなんですね。
リースリングとは甘口で知られる、ドイツ原産の白ワイン用ぶどう品種。世界中の比較的寒冷な地域で栽培されている、最も有名な品種です。
シュペトレーゼ(Spatlese)とは「遅摘み」を意味します。通常の収穫時期よりも遅い時点で収穫された完熟ブドウで、糖度や精油分が増え、奥行きが深まり、しっかりした味わいになるのが特徴です。
ワインメーカーとの共同プロジェクトで実現
ドイツワインのなかでも等級最高クラスのワインカテゴリー(Q.m.P)となるために高価ですが、このような贅沢な原料を使えるのには理由があります。
このジンはモーゼル・ザール地区のトップワインメーカーのひとつであるゲルツ・ツィリケン家とアバディス蒸留所による、共同プロジェクトだからなんですね。
ちなみに、アヴァディス蒸留所は1824年に創業。フェルディナンズジンのほかにもフルーツブランデーやリキュール、ワイン樽で熟成させたウイスキーなども生産しています。
ジンの製造に使われているのは、ドイツ・カール社に特注した最新設備の銅製自動制御式蒸留器。あらかじめ蓄積された膨大なデータを元につくりだされるハイテク蒸留器なのだとか。
ボタニカルの約7割が地元産、自家農園栽培も
ボタニカルにはクインス(西洋カリン)、ヴィンヤードピーチ、ラベンダーなど約32種類のフルーツ・ハーブ・スパイスが使われています。
ヴィンヤードピーチとは「ぶどう畑の桃」という意味で、南ヨーロッパではおいしいワインを造るため、古くからぶどうと桃を同じ畑で育てる習慣があります。この桃もボタニカルの原料です。
ボタニカルの約7割は地元産で、自家農園で栽培された果実やハーブ、花類までと豊富。蒸留後にワインを加えて、最後に葡萄の甘みをプラスします。
価格とレビューの評価は
「フェルディナンズザールジン」はアルコール度数44度・500mlで、最安値価格(税込)でも4,900円ほど。
一般的な評価でのマイナスポイントはこのボトルが「コルク栓」であること。どうして?となりますが、つまり、飲むたびにコルク栓をつけたり外したりが面倒くさいんですね(笑)。
高級ワインが入っているので保管も通常のジンと違ってワイン感覚となり、気を使う方も。それらが気にならなければ、あとは高評価です。
「他のジンとは異なる絶妙な芳香」「あまり癖がないのでジンの特有の香りが苦手な人にも良い」「(味覚的に)お祭りの屋台が並んでいるような光景が広がる」「非常に豪華で豊潤な香り」などが見られます。
ちなみに、冷凍庫に入れてしまうと、コルク栓が詰まって開けられなくなりますのでご注意くださいね。