ローンウルフジン・ブリュードッグがジントニック缶も発売
「ローンウルフジン(Lone Wolf Gin)」は、スコットランドのエロンにあるローンウルフ蒸留所が造っているクラフトジンです。
もともと「ブリュードッグブルワリー(Brewdog Brewery)」として2016年にクラウドファンディングで集めた資金で造られ、同年4月にビール醸造所としてスタート。
その後、蒸留器を導入して、ローンウルフジンも製造するようになりました。ローンウルフジンの種類はスタンダードのほかに、ハイプルーフのガンパウダージン、ローンウルフジンを使ったRTD(缶チューハイなどそのまま飲めるカクテル)のジントニック缶があります。
ローンウルフジン、それぞれの度数と価格
スタンダードのローンウルフジンのアルコール度数は44度・700mlで、最安値(税込)は4,600円ほど。ガンパウダージンは57度・500mlと容量がやや少なく、4,900円ほど。
銘柄 | 度数・容量 |
通販の最安値価格(税込) |
ローンウルフジン |
44度・700ml |
4,600円ほど |
ガンパウダージン |
57度・500ml |
4,900円ほど |
ジントニック缶 |
8.8度・330ml |
500円ほど |
ジントニック缶は8.8度・330mlで500円ほど。一般的なジントニック缶は5度くらいですが、バーで飲んだときの味わいを再現するために高めに設定されています。
使われているトニックウォーターも蒸溜所のオリジナルで、キナの苦みが効いた本格派とジンの製造工程と同様、なかなかのこだわりです。
ローンウルフジンの特徴
「一匹オオカミ」の名がついたクラフトジン。製造には細かいこだわりが詰まっています。特徴のひとつは自社でベーススピリッツを蒸留していること。
実はジンの蒸溜所ではベーススピリッツを専門の蒸溜所から購入しているところが多いんですね。
ローンウルフ蒸留所では大麦麦芽、小麦麦芽を1対1の割合で配合したベーススピリッツをつくりたいために、自社生産をしているのだとか。
また、風味を強く保つためにワンショットディスティレーション(1回蒸溜)が守られています。
厳選したボタニカルをトリプルバルジで蒸溜
ボタニカルに使われているのはジュニパー、松、ピンクグレープフルーツ、レモン、コブミカンの葉、ピンクペッパー、メース、コリアンダー、カルダモン、オリス、アンジェリカ、ラベンダー、レモングラス、アーモンドの14種。
ボタニカルのレシピが完成するまでの試験蒸溜はなんと192回。この原料を蒸留するのに、世界で唯一のトリプルバルジのポットスチルが使われます。
ポットスチルにはランタンヘッド型、バルジ型、ストレートヘッド型があり、バルジ型とは胴体部分に膨らみを持つボール型をしたものです。
上の画像はグレンフィディック蒸留所の蒸留釜ですが、いちばん手前のものがランタンヘッド型で、次に並んでいるものがポコッとお腹の出たバルジ型。
香草と柑橘系のバランスがとれた、青い風味が魅力
素材は蒸留釜ではおなじみの銅です。銅は植物固有の臭さや硫化水素をはじめとするチオール化合物と反応して捕捉する性質があり、不快な臭いが蒸留水に入り込まない働きをするんですね。
ローンウルフ蒸留所では、この銅製バルジ型のボール部分を3つにすることで、アルコール蒸気と銅との接触面積を増やし、仕上がりをよりクリアな味わいにする工夫をしているわけです。
ジュニパーがしっかりと効いていて、甘さは抑え気味。香草と柑橘系のバランスがとれた、青い香りの風味が広がるクラフトジンです。
2014年3月、アジア初のオフィシャルバー「ブリュードッグ六本木(BrewDog Roppongi)」が東京都港区六本木に開店しました。連日多くの外国人客で賑わう人気店となっています。