ブラックウッズジンリミテッドエディション60 度数の意味
「ブラックウッズジン リミテッドエディション60(Blackwood's 60 Vintage Dry Gin)」はスコットランドのブラックウッド蒸溜所が造っている限定品のクラフトジンです。
数字はアルコール度数を示していて、60度は現在、製品化されているジンの中で最も高い度数。ここに蒸留所のアイデアがこめられています。
ブラックウッド蒸溜所が位置するサウスネスティング島は、スコットランドの亜寒帯に属する群島であるシェトランドを構成するひとつです。
実はシェットランドが位置しているのが「北緯60度」。しかも、サウスネスティング島は世界最北端に位置するため、宣伝効果もあるこの土地への建設にこだわったのだとか。
高い度数は「ヴァイキングの歴史」にも関連
高い度数はヴァイキングにも由来があります。シェトランド諸島は記録や文献が残っていない時代の建造物が非常に豊富で、5000箇所以上もの遺跡が今も残っているんですね。
なかでも有名なのが、西暦800年から1050年の約250年間の「ヴァイキング」。武装したノルマン人の海賊がスカンジナビア半島、バルト海沿岸地域で暴れまわりました。
1066年にはフランスのノルマンディー地方に移住していたヴァイキングが、イングランドを攻撃して征服。「ノルマン・コンクエスト」と呼ばれます。
それから、最初にシェトランド諸島に定住したヴァイキングがジンの蒸留技術を持ち込みます。現代のように加水せず、ストレートで飲んだと考えられています。
リミテッドエディションはそんなヴァイキングの歴史を象徴する「60度」という高プルーフ。
しかも、毎年、限定品で造られるクラフトジンで、シェットランドの人口と同じ22,500本だけ造られるというところも、おもしろいアイデアが盛り込まれています。
スタンダードとの価格の違い・レビューの評価
ブラックウッズジン |
通販販売店の 最安値価格(税込) |
スタンダード (40度・700ml) |
2,300円ほど |
リミテッドエディション60 (60度・700ml) |
3,500円ほど |
ブラックウッズジンリミテッドエディションはアルコール度数60度・700mlで、今日現在は日本発売のずんぐりしたボトルは品薄ですが、並行輸入品も流通しています。
並行輸入品はボトルのデザインが細長くてラベルも違いますが、同じ茶色っぽいカラーです。最安値(税込)は3,500円ほど。
ちなみに、ブラックウッズジンのスタンダードは40度・700mlで2,300円ほどで購入できます。
一般的な評価から支持するレビューを調べてみると、「ミントの利いた爽やかで芳醇な香りと強烈なアルコールアタック、ズンとくる余韻、満点です」「フルーティー&すっきり系と違って、濃厚で若干甘みを感じる」などがあります。
とはいえ、アルコールの強さへの注意もありました。「かなりキツイので弱い方にはお勧めできません」「カクテルでは40度クラスの1.5倍の度数になる。侮れない」など、強い方でも気をつける必要はありそうですね。
ボタニカルに山野草の風味
ボタニカルは可能な限り、シェトランドの原料が使われています。ジュニパーベリーのほかに、ネズの根、コリアンダー、オレンジの皮、レモンの皮、アンジェリカの根、カシア桂根、ニオイショウブの根茎、シモツケソウ、シェットランドウォーターミントなど。
シモツケソウは日本でも山地の草原によく見られる多年草です。バラ科に分類されていて耐寒性が強く、花は桃色や白があるんですね。
ウォーターミントは和名「水薄荷(ミズハッカ)」「沼薄荷(ヌマハッカ)」とも呼ばれていて、沼地や湿地などで草丈が60~90cmほどに育ちます。
葉の縁にあるギザギザが、他のミントに比べて荒いのが特徴です。ペパーミントのような香りがするので、サラダや香辛料に多く使われています。