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油津吟YUZUGIN・京屋酒造の高級焼酎に柑橘ボタニカルが香るジン

京屋酒造の油津吟クラフトジン(琴酒)が中国でも人気

「油津吟 YUZUGIN」は芋焼酎で知られる宮崎県の蔵元・京屋酒造が手がけるジャパニーズクラフトジンです。

 

「油津吟」と書いて「ゆずぎん」。ネットでは「油津吟 琴酒」という言葉もよく目につきます。琴酒とは中国語でジン。中国の方にも人気なんですね。

 

ちなみに、油津は日南市油津にある京屋酒造本社の地名からとられていますが、本来の読み方は「あぶらつ」。「吟」は吟味して創ったという意味と「ジン」の当て字にした狙いがあるそうです。

 

宮崎県を走る日南線
宮崎県を走る日南線

特徴1・宮崎特産の柑橘系フレーバーの強さ

油津吟の特徴は柑橘系フレーバーが強いこと。開栓後のボトルから漂う香りはもちろん、口に含んでからの味・香りも格別に感じられます。

 

使われているのは9種類のボタニカル。おなじみのジュニパーベリー、コリアンダーシードのほかにゆず、ヘベス(平兵衛酢)、日向夏(ひゅうがなつ)という宮崎特産の柑橘類。さらに、山椒、生姜、きゅうり、クローブです。

 

ヘベスはミカン科の常緑低木の柑橘類で宮崎県日向市が原産地。味がスダチやカボスに似ていますが、酸味に柔らかさのある果実なんですね。

柑橘類に和のスパイスが調和

ヘベスには発がん抑制効果とがん細胞の増殖抑制効果が期待されるフラボノイドの一種「ナツダイダイン」、必須アミノ酸が多く含まれています。

 

酸味が強いため、酢の代用に利用されてきましたが、最近は品種改良で甘みが強調された品種も出ています。

 

これらの爽やかな柑橘類に加えて、生姜や山椒といった日本ではおなじみのスパイスが味を引き締めています。

 

日向夏
日向夏

特徴2・ベーススピリッツの一部に高級焼酎を使用

焼酎メーカーの京屋酒造ではベーススピリッツにピュアなスピリッツとともに焼酎を使っています。その銘柄というのが、同社の高級焼酎銘柄「甕雫(かめしずく)」と「空と風と大地」。

 

「甕雫(かめしずく)」は有機肥料で栽培された宮崎紅寿芋(ベニコトブキイモ)を一部原料に使用した芋焼酎で、フルーティな味と香りが特長です。

 

「空と風と大地」は日本酒造りに使われる酒米「山田錦」を精白して、麹米として使用。宮崎産の紅寿芋と伝承の大甕でゆっくりと発酵させた芋焼酎です。

高級焼酎のアルコール度数を高めて使用

とはいえ、「甕雫」のアルコール度数は20度、「空と風と大地」は25度。そのままではボタニカルの香味成分がうまく抽出できないため、ベーススピリッツとして適さないんですね。

 

そのため、これらの焼酎は再蒸留されて度数を高めてからベーススピリッツに加えられます。ボタニカルは一種ずつ別々に蒸留されて、最終的にブレンドされます。

 

値段はクラフトジンでも高価なクラスですが、ベーススピリッツや蒸留の手間がかなりかかっているわけですね。

 

宮崎県日南市油津の堀川橋(乙姫橋)
宮崎県日南市油津の堀川橋(乙姫橋)

油津吟750mlと90mlの価格・おすすめの飲み方は

油津吟

通販販売店の最安値価格(税込)

47度・90ml

650円ほど

47度・750ml

5,400円ほど

油津吟はアルコール度数47度・750mlで、最安値(税込)は5,400円ほど。90mlのミニチュアも650円ほどで販売されているので、お試しなら小瓶がいいかもしれません。

 

おいしい飲み方は、柑橘系が効いているだけにボトルごと冷やしてロックやジントニック。ソーダ割りでドライに飲むのもおすすめです。

 

せっかくなので、甘夏を用意して皮を少し削いで浮かべるといいですね。私なら甘夏の皮を浮かべたお風呂に入ってから湯上がりにいただきます(笑)。

 

ちなみに、京屋酒造では女性向きの「ジャパニーズプレミアムジンHINATA(ひなた)」750ml・47度も販売しています。油津吟とのセットもあります。