シュリヒテシュタインヘーガー・ドイツの村名がついたジン
「シュリヒテシュタインヘーガー(Schichte Steinhager)」は、ドイツでも最も有名なジンブランドのひとつであるシュリヒテ社が製造している陶器ボトルのジンです。
シュリヒテ社はシュタインヘーガーを世に送り出したメーカーで、ドイツではビールを飲む前にこのお酒を飲むのが習慣になっているほど、一般的なジンなんですね。
シュタインヘーガーの由来も、このジンが西ドイツのヴェストファーレン地方のシュタインハーゲン村で造られていることから名付けられました。
大麦を原料として、イタリアのトスカーナ地方で生産されている生のジュニパーベリーを糖化発酵させたうえで、ハーブやスパイス類といったボタニカルを加えて香り付けしています。
ジュニパーベリーの糖化発酵によって、ジュニパーベリーの香りはするもののドライジンタイプよりも穏やかな味わいが特徴となっています。
シュリヒテシュタインヘーガーの価格と口コミ評価
シュリヒテシュタインヘーガーのスタンダードタイプは、アルコール度数38度・700mlで、最安値(税込)は1,400円ほど。
一般的な評価からマイナスを指摘する感想では、「タンカレーなどと比べると甘みが強く、薬品っぽい後味がある」「(陶器なので)少し重い」など。
「ジンなのにどこか乳製品のようなまったりしたクセがある」というふうに感じる方もいるので、ジュニパーベリーの発酵風味が好きになるかどうかですね。
支持するレビューには「冷凍庫に入れてフローズンにしたり、ビールに足したり、ジンライムでもおいしいです」「癖がなくてロックでも普通に飲めます。夏場はさっぱりしててよい」「冷凍庫で冷やしたものをビールの前にストレートでショットグラスで飲むのがいい」「グレープフルーツのカクテルのような少しの苦味と後味スッキリ感で、味が尖っていないところが感動です」などがあります。
シュリヒテ・ウルブラントジンとは?価格と口コミ評価
シュリヒテシュタインヘーガーにはウルブラントジンもあります。先に紹介したスタンダードが2回蒸留なのにたいして、蒸留回数が1回多い3回蒸留というのが違いです。
同社では「より滑らかな舌ざわり」とアピールしていますが、ドライジン志向に合わせて、クリアでドライジン寄りな風味にしたというイメージ。
もちろん、シュリヒテらしい個性は残っています。こちらはスタンダードと同じアルコール度数38度・700mlで、ちょっと高くなって最安値(税込)は1,900円ほど。
一般的な評価ではマイナスを指摘する感想として、「洗練もされているけれど、シュタインヘイガーの方が個性的で面白い」があります。
支持するレビューでは「ただアルコール度が高いだけのジンではなく、味と香りを楽しめるところがお勧め」など。
定番とウルブラントジンでは好みも分かれますが、圧倒的に人気なのが定番なので、初めての方には個性を楽しめる前者がおすすめです。
1776年の伝統レシピを現代に継承
シュリヒテシュタインヘイガーにはイタリア・トスカーナ産のジュニパーベリーが使われています。
昔からジンの原料にはおもにイタリアのウンブリア州やトスカーナ州にあるジュニパーベリーが使われてきました。
ジュニパーベリーは貿易船によってヨーロッパの国々に運ばれ、世界中に広がっていきました。現代ではハンガリー、マケドニア、コソボ、フランス、イタリア、カナダ、クロアチア、オーストリア、インドと幅広い産地がありますが、同社では伝統のトスカーナ産にこだわる伝統がずっと守られています。
また、1776年に完成したレシピを今でも忠実に守って造られているんですね。本場の飲み方はストレートやロックですが、マティーニ、ジントニック、ジンライム、ジンフィズ、ギムレット、シンガポールスリングなどのカクテルの材料にも使われます。
シュタインハーゲンの歴史博物館
シュタインハーゲンの村は最高地点が海抜 446.4 m の中低山地であるトイトブルクの森に位置しています。
トイトブルクの森には、エムス川(約371km)、リッペ川(約 220 km)、ハーゼ川(約170km)が流れ、多くの小川や渓流が湧出しているんですね。
ここにはシュタインハーゲン歴史博物館があり、かつてのシュリヒテ蒸留所内でジン製造に使われた古い蒸留器具や道具や歴史的な文房具倉庫、薬局などが見学できます。
歴史博物館の屋根にはこの町を象徴するシュタインヘーガーが乗っています。