ハイト社シンケンヘーガー・ハムと合うドイツのシュタインヘーガー
シンケンヘーガー(Schinkenhager)」はドイツ北部ヴェストファーレン州のハーゼリュンネにある、ハイト社が造っているシュタインヘーガーのジンです。
シュタインヘーガーの伝統製法である、生のジュニパーベリーを発酵して作られていますが、シュリヒテ社のシュタインヘーガーが発酵風味のクセを残しているのにたいして、こちらはあえてクセを削っている印象があります。
一度蒸留させてから再びアルコールを加えて再溜させることで、マイルドな味わいになっているんですね。感じ方は個人差がありますが、人によってはウオッカ寄りに感じる方もいます。
シンケンとはドイツ語で「ハム」を意味します。ドイツ・ヴェストファーレンでは、ハムや黒パンなどとともにジンを飲む習慣があるんですね。
シュタインヘーガーは口当たりがマイルドのため、肉の油っぽさを中和させてスッキリ感を感じさせてくれます。
陶器製ボトルのラベルにもボトル、ハム、黒パンの絵が表現されています。よく見れば、そのボトルにもハム、黒パンの絵が二重に描かれているという凝ったデザイン。購入したら細かい絵柄を確認してみてくださいね。
シンケンヘーガージンの特徴や価格・レビューの評価
シンケンヘーガーはアルコール度数38度・700mlで、最安値(税込)は1,500円ほど。一般的な評価では、飲む人によってテイスティングの印象が違うのがおもしろいところです。
レビューで多いのは「クセがほぼない柔らかな味わい」「丸みがあって美味しい」といった感想ですが、人によっては「正直ほぼウオッカ。ストレートでぐいぐいハムと食べ飲む感じ」や「苦味がけっこう利いた、良い意味で尖った味わい」という別の感じ方もあります。
ハムに合うシュタインへーガーだけに、日本のBARでもスモーク系の生ハムのおつまみとセットでおすすめされるところが多いですね。アルコールに強い方はストレート、ロックでもどうぞ。
ドイツのハム文化の歴史
ドイツで愛されている食材といえば、ジャガイモやパン、ビール、ソーセージにハム。特にソーセージは約1500のバリエーションがあるとか。
その昔、ドイツの土地は作物があまり実らない痩せた土地が多く、雑草を食べてくれる家畜を飼って食べ物を確保していました。
牛はミルクやチーズを得るための貴重な財産となり、数ヶ月で成長する繁殖力の高い豚が食べられるようになりました。
しかし、冬になると餌となるドングリなどがなくなり、餓死してしまうため、長期保存できるソーセージやハムといった肉の燻製文化が発達したんですね。
ハーゼリュンネとハイト社
ハイト社のあるハーゼリュンネはシュタインヘーガー誕生の地、シュタインハーゲンから北へ約130kmに位置しています。
この地方で一番古い町で約800年の歴史を持ち、平坦な景色の中にこじんまりと赤レンガ造りの小さな町がまとまっています。
ハインリッヒ・ハイト氏によって1860年に設立された同社は、シンケンヘーガーで知られていますが、現在ではウォッカベースでミントの清涼感あふれる現代的リキュール「クールパワー」なども製造している会社です。