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バッファロートレース・うまいバーボンの評価や価格、蒸留所の特徴

バーボンウイスキー・バッファロートレースの特徴

「バッファロートレース(Buffalo Trace)」はアメリカ合衆国・ケンタッキー州フランクリン郡フランクフォードにある、バッファロートレース蒸留所が造っているバーボンウイスキーです。

 

バッファロートレースの原酒はコーン80%、ライ10%、大麦麦芽10%のレシピで作られます。

 

蒸留所の所有する樽は40万樽ありますが、その中からわずか0.01%にあたる8年以上熟成させた35~45樽のみが厳選に選定されてヴァッティングされています。

 

バッファローの画像

 

バーボンにしては上品で複雑な味わいが特徴なので、「強いクセがなくてもうまい」という高評価があり、スコッチ好きの方にも広く受け入れられています。

 

一方で野性的なバーボンのクセを求める人には、ちょっと物足りなく感じるとも言われます。

バッファロートレースをテイスティング、風味の特徴は?

あくまでも私なりのバッファロートレース・バーボンウイスキーのテイスティングノートを紹介します。

 

ボトルのアルミカバーが硬いのがちょっと気になります。手を切らないように注意が必要です。開栓してみるとバーボンのスパイシーな香りが鼻に抜けますが、ツンとくる強烈さはありません。

 

ストレートで飲んでみます。アルコールの強い刺激はありますが、8年以上の熟成樽のためか、華やかな香りと甘さが上品です。

甘さの中に苦味や樽感がありますが、後を引かずにさっぱりと飲めます。

 

ハイボールにしても個性は損なわれませんが、甘さが抑えられる分だけやや辛口の印象になります。後味が爽やかで、ベタベタした甘さも残りません。

 

バーボンではIWハーパー・ゴールドメダルに近い印象がありますが、ゴールドメダルよりも繊細で上品な味です。

税込2,000円台のバーボンウイスキーでは逸品クラス

ハイボールではストレートやロックよりも後味で渋みを感じます。口の中にややこの渋みが残りますが、気にならない程度でしょう。

 

ラベルのバッファローのイメージとは正反対に、荒々しさ、臭みもなく、上品に丁寧に作られているバーボンという印象です。

 

安いバーボンはコーンの泥臭さが強く野性的ですが、この上品さならスコッチ派の方にも受け入れられやすいと思います。

 

コストパフォーマンスも高いので、税込2,000円台のバーボンを愛飲する方にはぜひお試しいただきたい銘柄です。

 

コーンの画像

バッファロートレースウイスキーの一般的なレビュー評価

バッファロートレースウイスキーの一般的な評価から、まずはマイナス評価を指摘する感想をあげてみます。

 

「最初にアルコール度数が45%を購入。とても美味かったが、40%を飲んだらこんなにさっぱり薄い味だっけ?と感じた。おすすめは断然、45%」

「初心者からしたらクセが少なく飲みやすい。その分、ターキー8年と比べると特徴に欠ける」

「個人的にはもう少し辛めのほうがいい。女性には好まれるだろう」

 

マイナス評価といってもこの程度で、数は少ないですね。しかも、うまいことはうまいけれども、という言葉がついてくるので評価は全体的に高いと思われます。

 

40度と45度で味わいに違いはあるので、私も必ず45度を購入するようにしています。

支持するレビューは以下の通りです。

 

「ストレートでしか飲むと、喉から鼻に心地よい香りが抜けていく」

「今まで飲んだバーボンより臭みや角が無く、柔らかい」

「フルーティよりもフローラルなイメージ。穏やか。明らかにパッケージで損をしている。メーカーズマークより飲みやすい」

「ストレートだと少し飲みづらい。ロックにすれば角が取れて格段に旨くなる」

「良心的に造られているバーボン。酒屋のマスター曰く、イーグルレア10年と比較してもさほど遜色ない。コスパがいいバーボン」

「バーボン初心者におすすめ。癖ありまくりで強いパンチのあるバーボンが苦手という方は一度試してみてもいいかも」

「花のフローラルな香りが心地いい。甘さに加えてバーボンらしいオイリーな印象。まろやかな上品さがある」

 

たしかに、味わいがフルーティよりもフローラルといった印象なので、繊細で上品に感じられるのでしょう。

 

トウモロコシ畑の画像

バッファロートレース正規品と並行輸入品の違い

バッファロートレースは正規品と並行輸入品で度数・容量に違いがあります。

 

正規品はアルコール度数45度・750mlですが、並行輸入品は40度で700mlと1000ml、45度で750mlと1000mlがあります。

 

一般的にはアルコール度数を45度に調整してボトリングされますが、並行輸入品には40度と45度があり、容量も違います(後述)。

 

これは厳選された樽ごとに特徴が異なるために、輸入品として入ってくるたびに微妙な調整がされて、度数や容量にばらつきが出るのではないかと言われています。

バッファロートレース375mlハーフボトルはセブンイレブン限定品

バッファロートレースはセブンイレブン限定品で45度・375mlのハーフボトルも販売されています。

 

価格は税込1,518円となっています。送料もかかりませんし、お試しに購入するならこちらがいいでしょう。

バッファロートレースの度数・容量・価格

記事アップ日(2021年7月17日)の価格は45度・750mlでも40度・700mlでも同じ税込2,400円ほどなので、45度を購入するほうがお得ですね。

 

正規品を入手したい場合には「バッファロートレース 正規品」で調べてみてください。正規品に限るとちょっと割高で税込2,800円ほどです。

 

1000mlも同様に40度でも45度でも価格は税込3,300円ほどです。

 

2020年3月上旬にバッファロートレースを紹介したときには、700mlで税込2,200円ほどだったので若干、値上がりしているようですね。

 

ただし、その数年前は今くらいの価格だったので、長期に渡ってみると人気が高いわりには安定している銘柄と言えます。

 

アメリカ西部のイメージ画像

正規輸入元は明治屋からレミー、国分グループ本社へ

バッファロートレースの日本での正規輸入元は長らく明治屋でしたが、2017年9月より輸入元がレミーコアントロージャパンに変更、その後、2019年11月より国分グループ本社に変わっています。

 

ちなみに、定価の目安となる希望小売価格は、国分グループ本社のホームページによるとオープン価格となっています。

バッファロートレースのうまい飲み方

軽快なフローラル感を楽しむならストレートやロック。ロックならチョコレートをつまみにすると合いますね。

 

私は次の日に影響がないように、ハイボールでいただいています。同じコーンということでつまみはポップコーンにしてみましたが、つい食べ過ぎてしまいました。

 

バッファロートレースのおいしい飲み方として、国分グループのホームページにカクテル「MINT JULEP(ミントジュレップ)」のレシピが載っていました。

 

ミントジュレップといえば、ケンタッキーダービーおなじみのオフィシャルドリンクですね。

 

バッファロー・トレース45ml

ミントの葉6枚

砂糖1~2tsp

ミネラル・ウォーター20ml

 

ケンタッキーダービーとミントジュレップの関係などはこちらで解説しています。

バッファロートレース蒸留所の歴史

バッファロートレース蒸留所は、1857年にベンジャミン・ブラントンによって設立されたアメリカ最古、最大規模の蒸留所です。

 

フォアローゼズ、アーリータイムズ、フィッツジェラルド(スティッツェル・ウェラー社)と並んで、禁酒法時代(1920-1933)には医薬目的の名目で蒸留を許可された4ヶ所の蒸留所のうちのひとつだったんですね。

 

蒸留所はこれまでに何度か経営者が変わっていて、経営者名のついた「ブラントン」「ジョージ・T・スタッグ蒸留所」時代もありました。

ブラントンやアンティークコレクション、旗艦ボトルのバッファロートレース

蒸溜所旗艦ボトルとして製造・販売されているのがバッファロートレース。

 

このほかにブラントン、イーグルレアなど少量生産のプレミアムバーボンやアンティークコレクションなどを数多く生産、ウォッカも製造しています。

 

このとき造られた「ジョージ・T・スタッグ」は、現在でも年間数百本程度しか出荷されないバーボンとして人気ですね。

 

1999年6月には「エンシャントエイジ蒸留所」から「バッファロートレース蒸留所」に改名されています。

バッファロートレースの意味と由来

「バッファロートレース」とはその名の通り、「バッファローの通り道(トレース)」の意味。

 

蒸留所の地であるケンタッキー州リーズタウンが、かつて野生のバッファローの通り道であったことに由来します。

 

アメリカ大陸発見以前から、野生のバッファローは季節ごとに移動を繰り返してきました。

 

アメリカバイソンとも呼ばれる彼らは、アメリカ中西部やカナダ西部などに分布する野牛です。

 

聴覚と嗅覚に優れていて、重たい体に似合わず、時速62kmほどの速さで駆け、1.8mほどの高さを跳べると言われています。

 

西部開拓時代には彼らの跡を辿り、多くの開拓者や冒険家たちが西を目指しました。

 

蒸留所がそんな西部開拓時代を象徴するラインに建っていることや、冒険家たちの屈強な精神に敬意を示してこの名称が付けられたのだとか。

 

ちなみに、アメリカバイソンはかつての乱獲で激減。

 

現在、国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価では、準絶滅危惧種(NT)としてレッドリストに指定されています。