キャンベルタウンを代表するウイスキー、スプリングバンク
スコットランド・キャンベルタウンのシングルモルトウイスキーはスプリングバンク蒸留所で3銘柄、グレンスコシア蒸留所、ミッチェルズ・グレンガイル蒸溜所で各1銘柄の計5種類の基幹ブランドがあります。
スプリングバンク蒸留所は製麦から瓶詰まで、全工程を行なっている唯一のスコッチ蒸溜所。「塩辛さ」が特徴のキャンベルタウンモルトの代表格として知られています。
3基の蒸溜器を使い、タイプの違う3種類のシングルモルトを製造。その基幹ブランドが「スプリングバンク10年(Springbank 10 years old)」。
基幹ボトルとロングロウ、ヘーゼルバーンの違いとは
ほど良くピートを焚いた、2回半蒸溜の香り高いシングルモルトです。タイミングによってはかなりの割引で購入できる販売店もあります。
2つ目はもともとキャンベルタウンにあったロングロウ蒸留所の名前を冠した銘柄「ロングロウ ピーテッド(Longrow Peated)」。
ピートを48時間炊き続けたヘビーピートの麦芽を使った2回蒸留。さまざまな年数、カスクタイプを混ぜたバッテッドウイスキーです。強烈なピート香とともに甘くクリーミーな味わいです。
スプリングバンク 蒸留所銘柄 |
通販販売店の 相場価格(税込) |
熟成年数ボトル |
スプリングバンク10年 (46度・700ml) |
8,000円前後 |
12年・15年・ 18年・21年 |
ロングロウピーテッド (46度・700ml) |
7,000円前後 | 10年(終売)・18年・19年 |
ヘーゼルバーン10年 (46度・700ml) |
6,000円前後 | 8年・9年・13年 |
3つ目がノンピートで3回蒸溜の「ヘーゼルバーン10年(Hazelburn 10 years old)」。こちらもキャンベルタウンにあった当時、最大規模のヘーゼルバーン蒸溜所(1925年に閉鎖)の名前をつけた銘柄です。
ノンピートの麦芽を使った3回蒸溜というライトな原酒を、100%バーボン樽熟成。フルーティーな香りとスパイシーさが調和した風味です。8年・9年・13年などの熟成年数ボトルもあります。
グレンスコシア15年 幾多の苦難を乗り越えて蒸留所が再生
キャンベルタウンの蒸留所の2箇所目です。グレンスコシア蒸留所は町の中心から少しはずれた住宅街にあります。
1930年代以降、スプリングバンクとともにキャンベルタウンモルトの栄光を守り通してきた蒸留所。
長らくコールテン銅と呼ばれる特殊な金属でできたウォッシュバック(発酵槽)を使っていて、これが風味の特徴に関連していると言われていましたが、いまはステンレスに替わっています。
「グレンスコシア15年(Glen Scotia 15 years old)」はアメリカンオーク樽で15年以上熟成品されて、フルーツの香味コクのあるスパイシーな樽香が複雑な風味となっています。12年・18年・21年・23年・24年・25年などがあります。
グレンスコシア 蒸留所銘柄 |
通販販売店の 相場価格(税込) |
熟成年数ボトル |
グレンスコシア15年 (46度・700ml) |
6,500円前後 |
12年・18年・21年・ 23年・24年・25年など |
グレンガイル蒸溜所のキルケラン12年は塩辛さ少なめ
最後に紹介するミッチェルズ・グレンガイル蒸溜所は先述したように、スプリングバンク蒸留所のオーナーのJ&A・ミッチェル社が再興した老舗です。
ミッチェルズ・グレンガイル蒸溜所のシングルモルトはグレンガイルではなく、「キルケラン12年(Kilkerran 12 yeas old)」という名前で販売されています。
キルケラン12年は2004年ヴィンテージのバーボン樽70%とシェリー樽30%を使用した12年熟成物で、この蒸留所初の熟成年数が表記されたボトル。
グレンガイル 蒸溜所銘柄 |
通販販売店の 相場価格(税込) |
熟成年数ボトル |
キルケラン12年 (46度・700ml) |
5,500円前後 |
8年カスクストレングス |
スプリングバンクほどの塩辛さはありませんが、軽いスモーキーさと青リンゴの爽やかな香りが楽しめます。初心者の方は、まずはクセの少ないこのあたりからがおすすめです。