カクテル・カウボーイの由来と意味、原点はミルクパンチ
カクテル「カウボーイ」(Cowboy)の由来や意味、バーボンウイスキーをベースにした2種類の作り方から、冬向きの「ホットカウボーイ」や関連カクテル「ミッドナイト・カウボーイ」のレシピを紹介します。
カウボーイの由来はアメリカ生まれのバーボンウイスキーがベースに使われているため、西部開拓時代の牛飼いにちなんで名付けられたと言われています。
ウィスキーとミルクの相性は良く、砂糖を加えることで口当たりも優しくまろやかになります。それはアメリカでは古くから親しまれてきた「ウイスキー・ミルクパンチ(Whisky Milk Punch)」というカクテル。
原点はミルクパンチ、レシピは生クリームか牛乳の2種類
日曜の教会から家に帰ってきた時によく飲むドリンクだったとか。では、ミルクパンチはカウボーイとどう違うのでしょう。
ベースは同じウイスキーですが、ミルクパンチはスコッチを使います。つまり、使う種類がバーボンとスコッチの違いというだけなんですね。
ちなみに、カクテルのカウボーイを「ラムレーズンアイスの風味」とたとえる方もいますが、使用するバーボンの種類によって味は変わるので感じかたにも個人差があるようです。
生クリームと牛乳のいずれかを使う2種類のレシピが紹介されています。まずは濃厚でアルコール度数も高い生クリームを使った方法を紹介します。
生クリームを使うレシピとアルコール度数
生クリームには無脂肪タイプや低脂肪タイプなどいろいろありますが、脂肪分を調整していないほうが濃厚な風味が出ます。
ホイップタイプはシェイカーで混ぜると分離しがちなので、使わないほうが無難です。砂糖は角砂糖1個を使う方が多いですが、お好みでグラニュー糖、粉砂糖でもかまいません。
材料
バーボンウイスキー 40ml
生クリーム 20ml
砂糖適量
よくシェークして、カクテルグラスに注いだら、カクテルが分離しないフワフワのうちに飲みましょう。
標準レシピではバーボンの量が多いため、アルコール度数は26.67度とかなり高め。お酒に弱い方はバーボンと生クリームの量を逆にすると、度数は13.33度と半分になります。
牛乳を使うレシピとアルコール度数
牛乳を使うレシピはさっぱり飲みたい方、低アルコール度数でゴクゴク飲みたい方向けです。
無調整牛乳やコクがある牛乳を使うと濃厚なカクテルができます。また、さっぱり飲みたい方は豆乳もおすすめです。
アレンジレシピとしてはハチミツを入れたり、バニラアイスを上に乗せたりしても合います。
材料
バーボンウイスキー 45ml
牛乳 105ml
砂糖適量
ナツメグ適量(お好み)
氷の入ったタンブラーにウイスキーを注ぎ、ミルクで満たし、お好みで砂糖適量をプラスしてステア。最後にナツメグを振りかけます。
牛乳の量が多いため、アルコール度数は12度と飲みやすくなります。氷が入っているので水っぽくならないうちに飲むか、氷を少なめにするか、工夫してくださいね。
冬のカクテル「ホットカウボーイ」や「ミッドナイトカウボーイ」
冬にはホットカウボーイも楽しめます。牛乳を使うレシピと同じ分量で牛乳をあたためて割るだけなのでかんたんです。
また、関連カクテルに「ミッドナイト・カウボーイ(Midnight Cowboy)」があります。ネーミングの由来はカウボーイにダークラムが加えられたレシピからです。
ダークラムは内側を焦がした樽で3年以上貯蔵するため、樽からの成分が出て濃褐色になるんですね。この濃い褐色からミッドナイト。おしゃれですね。
材料
バーボンウィスキー 30ml
ダークラム 20ml
生クリーム 10ml
材料をシェーカーに入れてシェイク、オールド・ファッションド・グラスに注いで完成。バーボンとダークラムを40度で計算した場合、アルコール度数は33.33度。かなり強いお酒なので要注意です。
ちなみに、このカクテルはジョン・ヴォイトとダスティン・ホフマンが主演の同名映画「真夜中のカウボーイ」を連想させますが、とくに関係はないようですね。
ニューヨークの片隅で生きる2人の男性の生きざまを切なく描いたアメリカン・ニューシネマの代表作で、音楽担当はジョン・バリー。
ハーモニカが奏でるテーマ音楽やニルソンの主題歌「うわさの男」とともに、結末のほろ苦さが心に残る映画です。まさにカクテルそのもの。
カウボーイのカクテル言葉はイメージとはギャップのある「今宵もあなたを想う」といったロマンチックなものです。
映画を観ながらカクテルをいかがでしょうか。