ボタニック(キュービカル)ジンの種類・度数・価格
スペインのウィリアムハンバート社が製造するプレミアムジン、ボタニックジンは現在、キュービカルジンと名称変更されています。
いずれも神秘的な正方形のボトルデザインが印象的で、その種類には3銘柄があります。
まずは「ボタニックウルトラプレミアムジン(Botanic Ultra Premium Gin)」。4回蒸留でブッダズハンドやスウィートオレンジと、ジュニパーやカルダモンのスパイシーさが調和した個性的な風味です(くわしくは後述)。
こちらはブルーのボトルでアルコール度数45度・700ml、最安値(税込)は5,000円ほど。
ボタニック(キュービカル)ジン |
通販販売店の最安値価格(税込) |
ウルトラプレミアムジン (45度・700ml) |
5,000円ほど |
ロンドンドライジン (40度・700ml) |
3,600円ほど |
キスジン (37.5度・700ml) |
3,600円ほど |
「プレミアムロンドンドライジン(Premium London Dry Gin)」
こちらは透明ボトルの40度・700mlで3回蒸留。ブッダズ・ハンドも入っているライトなタイプのドライジンです。最安値は3,600円とプレミアムより安くなっています。
「キスジン(Kiss Gin)」
透明ボトルに入ったピンク色のジン。この色はボタニカルに使っているストロベリーやラズベリー、ブルーベリーに由来しています。こちらにもブッダズ・ハンドが使われていて、最安値(税込)は3,600円ほど。
ウルトラプレミアムジンの特徴・4回蒸留
ウルトラプレミアムジンの特徴のひとつは、イギリス産の穀物を原料にしたベーススピリッツを100年以上の伝統を持つというイギリス製の蒸留器で4回蒸留していること。
4回蒸留はタンカレーでおなじみですが、蒸留回数が多くなると原料の雑味が排除されて、まろやかで研ぎ澄ませた原酒になります。
ウイスキーでは一般的な2回蒸留より3回蒸留のほうが樽の香りが早くつきやすいと言われますが、このジンの個性を表現するために4回蒸留が重要なんですね。
特徴2・ボタニカルにブッダズ・ハンドを使用
「ボタニックウルトラプレミアムジン」の特徴のふたつめは、ボタニカルにジュニパー、マンダリン、レモン、スウィートオレンジ、アーモンド、マンゴーなどとともに、インド東北部原産の柑橘類「ブッダズ・ハンド」を使っていることです。
和名では仏手柑と書いて「ブッシュカン」。ミカン科ミカン属の常緑低木樹で「カボス」「ユズ」などと同じ香酸柑橘類(こうさんかんきつるい)の一種なんですね。
香酸柑橘類とは、一般的なみかん類よりも酸味が強くて生食にむかない柑橘類をさします。レモンや柚子、ライムなどのように絞って使うタイプですね。
ブッシュカンは実のほとんどが皮なので、アジア地域では乾燥させて不老長寿、胃痛、脇腹痛、嘔吐、咳の漢方として使われてきました。
果実の先端が手の指のように見えるので、「フィンガード・シトロン」とも呼ばれています。
日本では盆栽や生け花のような鑑賞用によく使われていて、日本国内では鹿児島県で生産されています。
シェリーの老舗メーカーで知られるウィリアムハンバート社
製造元のウィリアムハンバート社は1877年、シェリー愛好家で目利きでもあったサー・アレクサンダー・ウイリアムズと、国際情勢のエキスパートであるアーサー・ハンバートが共同でワイナリーを設立したことに始まります。
アンダルシア地方のヘレス・デ・ラ・フロンテーラで創業した同社は、1902年の「ドライ・サック・シェリー(Dry Sack Sherry)」が世界的に有名となり、スタンダード・シェリー(中甘口)の地位を確立。
現在は約100年間、世界各国に自社生産のシェリーを輸出しています。このシェリーの老舗がジンの製造を始めたのは、近年、スペインでもジンが大流行してジン専門のバーが増えていることも背景にあるようです。
スペインではジンの品揃えも幅広く、質のいいトニックウォーターを使い、オリジナリティのあるジントニックをつくるバーが多く見られるようになっています。