デュワーズ12年 風味の特徴
「デュワーズ12年(Dewar's 12Years Old)」はジョン・デュワー&サンズ社(バカルディ社所有)が造っているブレンデッドウイスキーです。
スタンダードのホワイトラベルと12年はノンエイジと熟成ボトルという点に違いがあります。12年熟成したウイスキー原酒のブレンドに、もう一度ひと手間かけるのが特徴なんですね。
樽熟成させたモルトとグレーンウイスキーをブレンドしたあと、再び樽に戻して6ヶ月程度熟成させるという工程です。
同社では「ダブルエイジングプロセス」と呼ばれていますが、これは初代マスターブレンダーのA.J.キャメロンによって開発された手法。
その後、他社の多くが取り入れるようになった方法で、メーカーが違えば「マリッジ」だったり、日本では「後熟」と呼ばれたりします。
熟したフルーツとクリーミーな麦芽の香りが特徴と言われますが、感じる甘みは弱めなので甘いのが苦手な方にも楽しめる銘柄です。
テイスティングしてみると、やはりスタンダードボトルとどう違うのかという点に意識がいきますよね。
個人的な感想では、スタンダードよりも風味が落ち着いている分、あれっ?という物足りなさも感じました。
辛口でさわやかなスタンダードが頭に入っているので、インパクトに欠ける印象でしょうか。とはいえ、後述するように価格面ではお手頃なので、スタンダードのアルコール感がキツイという方にはいいでしょうね。
デュワーズ12年の価格(記事アップ日現在)とレビューの評価
銘柄 |
通販販売店の価格(税込) |
(40度・700ml) |
1,100円ほど |
12年 (40度・700ml) |
2,000円ほど |
15年 (40度・700mlと750ml) |
4,700円ほど |
18年 (40度・750ml) |
9,000円ほど |
25年 (40度・750ml) |
18,000円ほど |
デュワーズ12年はアルコール度数40度・700mlで、記事アップ日(2021年11月1日)の価格では税込2,000円ほど。
以前に紹介したのが、2019年4月でしたが、ホワイトラベル、12年、15年、25年に関してはここ数年、価格は変わらず、安定しています。
ちなみに、18年は税込6,500円ほどから税込9,000円ほどに値上がりしているようですね。デュワーズ12年の一般的な評価からまずはマイナスを指摘する感想です。
「12年物ならばもう少しまろみが欲しい」
「スモーキーさはちょっと物足りない」
「薄めの味」
「ストレートやロックで飲むにはアルコールの強さが全面に出てしまう」
「スコッチを飲み慣れた人には物足りないかも」
いっぽう、支持するレビューは以下の通りです。
「安くても本物を探してたらビンゴ」
「癖がなく女性でも十分飲めます。とにかく安い」
「飲んだあと鼻をくすぐる香りがものすごくいい」
「価格が手ごろで満足」
とくにコスパ面で高い評価のレビューが見られますね。
マイナス面をあげる方は全面的にダメという指摘ではなく、ここが足りないといった指摘です。また、シングルモルトに慣れている方たちでもあるので、このクラスの評価には厳しめになるのでしょう。
いずれにしても、2,000円ほどで飲める12年物は貴重です。実際にリピード人気も高いですね。
この価格の倍出せばもっとおいしい12年物はあるかもしれませんが、この価格で飲めることにデュワーズ12年の意義があるのかも。
ちなみに、数年前までは旧ラベルや古酒もあり、お手頃の2,500円くらいから購入できましたが、現在は通販では見かけないようです。
デュワーズの種類にはほかに15年・18年・25年・シグネチャー
デュワーズの種類には「ホワイトラベル」「12年」「15年」「18年」「25年」「デュワーズシグネチャー」があります。
「シグネチャー」はホワイトラベルと同様、熟成年数の表示されていないノンエイジウイスキーですが、キーモルトには27年熟成のアバフェルディのモルトがメインに使われています。ノンエイジでも25年と並ぶ、デュワーズの最高峰という位置づけです。
「12年」「15年」「18年」は先述したように熟成させた原酒をブレンド後に「ダブルエイジングプロセス」を経ているという点では同じ工程。
25年ではダブルエイジングプロセスのあとで、さらにロイヤルブラックラが熟成されていた樽に入れてフィニッシュするという工程が加えられています。
夏になるとデュワーズのハイボール、おいしいんですよね。