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ダフタウン12年 スペイサイドの大型蒸留所が造る評価高のレアモルト

ザ・シングルトンオブ・ダフタウン12年 花と動物のレアモルト

「ザ・シングルトンオブ・ダフタウン12年(The Singleton of Dufftown 12 Years Old)」はスペイサイドのダフタウン蒸留所が造っているシングルモルトウイスキーです。

 

所有するのはディアジオ社。日本であまり知名度がないのは、生産量の98%がブレンデッドウイスキー「ベル」などのキーモルト用に使われているためなんですね。

 

ほとんど出回らないシングルモルトですが、かつては「花と動物」シリーズの15年物やレアモルトセレクションという形で販売されていました。

 

ダフタウン蒸留所の画像
ダフタウン蒸留所
photo credit: martyn jenkins 2016-04-29 067 Dufftown Distillery via photopin (license)

日本ではキリンビールが正規輸入元に

今回紹介する「シングルトンシリーズ」はちょっとややこしいですが、ディアジオ社が販売する地域ごとに蒸留所を変えてリリースしたシングルモルト。

 

アメリカ向けは「シングルトン オブ グレンダラン12年」グレンダラン蒸留所。アジア向けは「シングルトン・オブ・グレンオード」グレンオード蒸溜所。そしてヨーロッパ向けにリリースされたのが「ザ・シングルトンオブ・ダフタウン」。

 

同シリーズで蒸留所が違いますが、ボトルデザインが似ているので注意が必要です。ダフタウンでは12年・15年・18年の熟成物が出荷されていて、日本ではキリンビールが正規輸入元で取り扱っています。

 

また、ダフタウン蒸留所のオフィシャル以外に、ボトラーズからも15年などいくつかの銘柄が発売されています。

ダフタウン蒸留所の特徴

ダフタウン蒸溜所は1896年に食品工場だった建物を改装して誕生しました。生産量は年間410万リットルで、ディアジオ社の系列に属する蒸留所の中では最大クラスと言われます。

 

仕込み水にはスペイサイドでもおなじみのコンバルヒルの丘にあるジョックの井戸水が使われていて、ステンレス製の発酵槽12基、初留器4・再留器4のポットスチルを使って時間をかけた蒸溜が行われます。

 

ヨーロピアンオーク(シェリー樽)とアメリカンオーク(バーボン樽)の熟成により、なめらかなバターやキャラメルを連想させる甘い風味が特徴です。

ダフタウン12年の価格とレビューの評価

ダフタウン12年はアルコール度数40度・700mlで、最安値(税込)は3,100円ほど。数百円の差でロゴ入りのハイボール用特製グラス1脚付という販売店もあります。おまけに弱い私はこういうのに飛びつきがちです(笑)。

 

一般的な評価ではマイナスの感想はなく、「箱は以前の楕円の箱の方がカッコよかった」というくらい。

 

支持するレビューでは「辛味はありますが、舌の上で転がすとまろやかな味が拡がります」「万人受けする味わい深さ」「竹鶴を飲むならこれも充分満足」「素晴らしいバランス、高貴な香り、後味の良さ」「3000円ちょっとでこの味が買えるなら満足」など、高い評価が見られます。

 

スペイ川の画像
River Spey スペイ川

 

ちなみに、ダフタウン18年はアルコール度数40度・700mlで、最安値(税込)は7,200円ほど。12年もそうですが、18年も高品質のシングルモルトとして安心銘柄です。

ダフタウンの街と蒸留所

ダフタウンの街には「ウイリアム・グラント&サンズ社」の拠点で同社が所有するグレンフィディックキニンヴィバルヴェニーといった蒸留所があり、さらにディアジオ社所有のダフタウン、モートラック、グレンデュランがあります。

 

ちなみに、ダフタウン蒸留所は1933年にアーサー・ベル社が買収。それ以来、「ベル」の原酒となり、現在はディアジオ社の所有となっています。

 

人口1500人ほどの小さな村ですが、多くのウイスキー蒸留所がひしめきあっているダフタウンの街。観光でも大人気です。