フェイマスグラウスの種類・12年やスモーキーブラック、終売メロウゴールドなど
レミーコアントロー社のフェイマスグラウス(The Famous Grouse)にはレギュラーボトルの「ファイネスト」をはじめとしてたくさんの種類があります。
人気の「12年」「16年ダブルマチュアード」やピートフレーバーの「スモーキーブラック」をはじめとして、終売となった「メロウゴールド」や「ネイキッドグラウス」。
さらに、免税店向けで冷凍保存して飲むのがおすすめの「スノーグラウス」、北欧スカンジナビア地域及びロシアの免税店限定商品「アルファエディション」。
また、1,000mlボトルの「シェリー・オーク・カスク・フィニッシュ」、ポート・ワインの熟成樽で後熟させた「ポートウッド・カスク・フィニッシュ」、ボトリングの前に6カ月間追熟成させた「マリード・ストレングス」、フェイマスグラウスにシトラス(ライム、レモン、オレンジ)のフレーバーがついた「シトラス」などがあります。
今回はこれらのなかから、12年とスモーキーブラック、終売のメロウゴールド、ネイキッドグラウスを紹介します。
フェイマスグラウス12年の2種類とは?特徴と価格
「フェイマスグラウス12年(The Famous Grouse Twelve Years Old)」はザ・マッカランやハイランドパークを含むモルトウイスキーに、甘みのあるグレーンウイスキーがブレンドされた12年熟成です。
注意したいのが「フェイマスグラウス12年」は2種類あり、もうひとつはシングルモルトだけで構成されたブレンデッドモルトであることなんですね。
12年表記のそばに「Blended Malt Scotch Whisky」と表示されているので、よく見てくださいね。
記事アップ日(2021年1月15日)の最安値価格では12年ブレンデッドのほうは40度・700mlで3,300円ほど。緑色ボトルの12年ブレンデッドモルトは40度・700mlで12,000円ほど。
バランスと飲みやすさを楽しむなら通常の12年、個性のぶつかりあいを楽しむならブレンデッドモルトでしょうか。
フェイマスグラウス スモーキーブラックとは?特徴と価格
「スモーキーブラック(The Famous Grouse Smoky Black)」はスモーキーなモルトを掛け合わせているフェイマスグラウスのブレンデッドウイスキーです。
もともと「ザ・ブラックグラウス」という商品名でしたが終売となり、「スモーキーブラック」にリニューアルしています。
甘くスモーキーな風味とほのかな塩気があり、余韻が長く穏やかな風味が特徴です。
このスモーキーな特徴を出しているのは、アイラモルトとグレンタレットのピーテッドモルト。
グレンタレットはそのほとんどがフェイマスグラウスの原酒に回されるため、シングルモルトは希少でファンも多い銘柄です。そのなかでもさらに稀少なピーテッドモルトなんですね。
「スモーキーブラック」は40度で700mlと1000mlがあり、オールドボトルのブラックグラウスと混在して販売されています。
記事アップ日(2021年1月15日)の最安値価格では700mlが2,100円ほど、1000mlが2,500円ほどで在庫は少ないながらも新旧ボトルの価格差があまりないので、旧ボトルも確保しやすい銘柄です。
終売・メロウゴールドの特徴と価格
「ザ・フェイマスグラウス メロウゴールド(Mellow Gold)」40度はほかのシリーズと同じく、バーボンカスクとシェリーカスクの原酒を使用していますが、ファーストフィルのシェリー樽で熟成した原酒を多く使っています。
ファーストフィルは一度熟成に使用されて空けられた直後の樽。よりはっきりと熟成されたシェリー由来の甘い味わいが特徴的です。
コンセプト通り、「スパイシーでメローな味わい」と評価されますが、軽い酸味とビター感もあり、甘い香りと味わいが追いかけてくる印象です。
2017年3月に発売されましたが、レミーコアントロージャパン社から2019年2~3月頃をめどに在庫がなくなり次第、販売終了と発表されました。
メロウゴールドは終売とはなりましたが、日本では並行輸入品の1000mlが流通しています。
記事アップ日(2021年1月15日)時点の最安値価格では1000mlが2,500円ほどです。
終売・ネイキッドグラウスの特徴と価格
「ザ・ネイキッドグラウス(The Naked Grouse)40度・700ml」はファイネストにブレンドしているシングルモルトウイスキーのみをブレンド、ファーストフィルのシェリー樽で最低6ヶ月以上熟成させています。
ちなみに、以前はグレーンウイスキーを使ったブレンドでしたが、マイナーチェンジを行って、シングルモルトだけのブレンデッドモルトウイスキーとなりました。
リニューアル版は2017年11月中旬以降、出荷されていましたが、当初は販売店によってまだリニューアル前のものが残っていたりして、新旧ボトルで混乱がありました。
記事アップ日(2021年1月15日)時点でほぼ在庫がなく、かろうじてお取り寄せで扱っている販売店で4,300円の価格となっています。
グレンタレット蒸留所の名物ネコ「タウザー」
先ほど紹介したグレンタレット蒸留所について、解説を付け加えておきます。
グレンタレット蒸留所はハイランド地方ホッシュにあり、フェイマスグラウスのホーム蒸留所ということで蒸留所の前には大きな雷鳥のモニュメントがあります。
同蒸留所は観光に力を入れているため、ツアー内容もアトラクション化されていて人気があります。
ちなみに、ここの蒸留所で飼われていたネコ「タウザー」は、23年11ヶ月の生涯において世界一となる28,899匹ものネズミを捕まえたという、ギネスブックに載るほどの有名ネコ。
昔は蒸留所の多くではディスティラリーキャットとして鳥やネズミから原料の大麦を守るため、ネコを飼っていたんですね。
現在は蒸留所の設備も整い、ネズミは減っているようです。タウザーの偉業を讃えて銅像が建てられていますが、丹念にこの数を数えてきた人達の銅像があってもいいですね(笑)。