キリン富士山麓シグニチャーブレンド・終売なく価格安定
「キリン富士山麓シグニチャーブレンド(Kirin Whisky Fujisanroku Signature Blend)」はキリンディスティラリーの富士御殿場蒸溜所が造っているブレンデッドウイスキーです。
「富士山麓ブランド」のなかでも人気の高かった、通称白ラベル「富士山麓樽熟原酒50度」が2019年春で販売終了、終売となりました。
黒ラベルのこちらも終売になるのではと心配する人もいますが、今のところ、そのような発表はないようですね。
定価と価格、ふるさと納税もあり
富士山麓シグニチャーブレンドはアルコール度数50度・700mlで、定価の目安となるキリンオンラインショップ「DRINX」では税込5,500円で販売されています。
1年ほど前は定価近くの価格を推移していましたが、あくまでも記事アップ日の通販最安値価格ですが4,400円前後と定価を下回り、以前より購入しやすくなっています。
ちなみに、グラス付きでも5,000円以内があり、ふるさと納税の返礼品としてももらえます。
富士山麓シグニチャーブレンドのレビュー評価
一般的なレビュー評価からまずはマイナスを指摘する感想。
「飲みやすいとは思うが、ウイスキーとしての深みを感じない」
「2杯以上(あるいはロック・加水などすると)まとまりすぎて面白みのない味で、ちょっと飽きてしまう」
「この値段設定では化粧箱が薄い、チープすぎる」
「美味しいがコスパ的には微妙なところ」
化粧箱をつかむとへこんでしまうというレビューは複数。
箱はまったく気にしないという人には関係ありませんが、ボトルを箱ごと棚から出して飲むときの違和感。気になる人もいますね。
支持するレビューは以下のものがあります。
「樽熟原酒50度をよく飲むが、味、香りともにシグネチャーブレンドの方がしっかりと強く感じられた」
「アルコール刺激は抑えられ、グレーンの甘味、樽の温かみを感じる。非常にバランスが良い」
「樽熟原酒50度はストレートで飲めないが、こちらはストレートが旨い」
「値段相当だと思う」
たしかに、私も樽熟原酒50度は濃いめのハイボール向きという印象でした。
シグネチャーはストレートがおいしいとはいえ、50度ですからご注意を。
富士山麓シグニチャーブレンドの特徴
富士山麓シグニチャーブレンドはノンエイジながら、価格設定は高めになっています。
特徴は熟成年にこだわず、「熟成のピーク」を迎えた異なる原酒を厳選してブレンドしていることなんですね。
「熟成のピーク」とはマチュレーションピークとも呼ばれるもので、それぞれのウイスキー原酒が本来持つ香味と個性が最も良く表れている、円熟期の状態。
樽熟成させる前の蒸留液、樽の種類、新樽と古樽、温湿度環境によって、熟成のピークに達するタイミングは違い、同じ年月でも原酒の熟成には違いが出てきます。
そこで一般的な熟成年数という分け方ではなく、熟成度を見極めてブレンドしているというわけですね。
ピーティーな原酒も使われているらしく、コーヒーやチョコレートのようなほのかな苦味やスパイシーな味わいも楽しめます。
もともと富士山麓シグニチャーブレンドは、終売となった「富士山麓樽熟原酒50度」の上位版で、富士御殿場蒸留所のファクトリーショップやキリンオンラインショップ「DRINX」での限定販売でした。
それが2018年8月21日より、生産体制が整ったということで全国販売になったんですね。
世界的ウイスキー・アワード「アイコンズ・オブ・ウイスキー(IOW)2017」のレスト・オブ・ワールド部門で「マスターディスティラー/マスターブレンダ―・オブ・ザ・イヤー」を受賞した、キリンビールのマスターブレンダーである田中城太さんが手がけています。
「Signature Blend」とは「特徴的なブレンド」とか、「(キリンの)看板ブレンド」「代表的なブレンド」という意味合いで使われているようです。
富士山麓の長期熟成物はネットオークションでも高額となっていて、なかなか購入できないなか、これからキリンが本気を出してリリースしていく代表作となるのでしょう。
熟成表記物の富士山麓の再販もぜひお願いしたいところです。