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グレンスコシアの種類 熟成12年・15年・18年・25年の特徴と違い

グレンスコシア 熟成銘柄の種類

キャンベルタウンの「グレンスコシア(Glen Scotia)」の熟成表示銘柄の種類には12年・15年・18年・25年があります。それぞれの特徴と違いについて解説します。

 

キャンベルタウンに残る蒸溜所は現在、スプリングバンクグレンガイル、グレンスコシアの3つだけとなり、キャンベルタウンとしてのウイスキーは稀少です。

 

2014年にロッホローモンドグループの所有となったことで、蒸留所の設備の修理・更新が進められ、ボトルデザインが一新されたグレンスコシア蒸留所。

 

キャンベルタウンの画像
キャンベルタウンのマル・オブ・キンタイア灯台

 

グレンスコシア蒸留所の熟成ボトルは、2014年にリニューアルされて、すべてのボトルがノンチルフィルターでのボトリングに変わりました。

同蒸留所のシングルモルトウイスキーの特徴は「スパイシーさとフルーティさのコク、磯の風味が絶妙なバランスで保たれていること。

 

まさにキャンベルタウンならではの特徴を活かしながら、熟成ボトルはそれぞれ微妙に異なるコンセプトでつくられています。

グレンスコシア12年の特徴・古き良きキャンベルタウンの味

グレンスコシア12年(Glen Scotia 12Years Old)はすべてバーボン樽による熟成です。

 

フルーティ、フローラル、スパイシーな味わいに加えて、グレンスコシア最大の特徴である潮っぽさを味わえます。アルコール度数40度・700mlで、価格は古酒で7,000円(税込)ほど。

 

メーカーの仕様変更のため、旧ボトルが終売になりました。新デザインのボトルもありましたが、人気のため、この記事を書いているうちに在庫が見当たらなくなりました。古酒の在庫はわずかにあります。

銘柄

通販販売店の

相場価格(税込)

グレンスコシア12年旧ボトル

(40度・700ml)

古酒で7,000円ほど(希少)

 15年

(46度・700ml)

6,000円から9,000円程度

 18年

(46度・700ml)

9,000円から11,000円程度

25年

(48.8度・700ml)

40,000円ほど

グレンスコシア15年の特徴・定番との違いは

グレンスコシア15年は、もっともグレンスコシア蒸留所らしい風味が表現されたボトルと言われます。アルコール度数46度・700mlで、相場価格は6,000円から9,000円程度(税込)と幅があります。

 

アメリカンオーク樽で熟成した原酒を、ペドロヒメネスシェリー樽とファーストフィルバーボン樽の2つの樽に詰め分けて追加後熟、その後ヴァッティングさせたもの。

 

12年との違いは12年がバーボン樽のみの熟成なのにたいして、シェリー樽とバーボン樽の後熟が効いていること。フルーティでスパイシーな味わいが強調されています。

グレンスコシア18年と25年の特徴

グレンスコシア18年は12年と同じバーボン樽熟成のあと、オロロソシェリー樽で1年間の後熟を加えたものです。アルコール度数46度・700mlで、相場価格は9,000円から11,000円程度(税込)。

 

1年間という長い後熟期間によって、完熟感のある甘い果実香に樽香がしっかり効いている華やかなボトルになっています。

 

グレンスコシア25年は選別されたアメリカンオーク樽に25年熟成されたあと、ファーストフィルバーボン樽でさらに12カ月熟成されています。

 

シェリー樽ではないため、香りはりんご、甘い柑橘系、シナモンやミントなどの爽やかさに塩気が混じって、スッキリした余韻を感じさせてくれます。アルコール度数48.8度・700mlで、相場価格は4万円ほどとさすがに高値です。

 

スコットランドの女性の画像

 

以前は主にブレンドに使われてきた同蒸留所の原酒。

 

しかし、グレンスコシア同蒸留所では現在、ブレンディングに使用する量を大幅に少なくしてシングルモルトを中心にするという長期的な戦略を立てています。

 

その結果、熟成年数表示のシングルモルトウイスキーが次々と発売されているわけです。シングルモルトの熟成ボトルがもうちょっと価格が下がって、入手しやすくなるとうれしいですね。