ゴードンスロージン・ジンベースのリキュールの特徴
「ゴードンスロージン(Gordon's Sloe Gin)」はドライジンでお馴染みのタンカレー・ゴードン社が造っているリキュールです。
ジンをベースにワイルドスローベリーを漬け込んでつくられています。濃い赤褐色ですが、着色料は一切使われていないのでナチュラルな色なんですね。
一般的なスロージンは、破砕したスローベリー(別名・スピノサスモモ)を浸漬して香味を抽出します。
このときの破砕の仕方がメーカーによって違い、果肉のみを破砕する方法、種子もろとも破砕して果肉と種子の両方を使用する方法があります。
また、スロージン以外にストロベリーやチェリーを一緒に加えたりする場合もあります。
ゴードンスロージンではベースにドライジンを使ったうえ、チェリーとジュニパーベリーも使われています。
それが、ほかのメーカーのスロージンに比べると、大人っぽい風味と評価されます。
フルーティーさとドライさのバランスがいいので、バーでも「スロージンの定番ブランド」として好まれていますね。
ゴードンスロージンの価格とレビューの評価
ゴードンスロージンはアルコール度数26度・700mlで、今日現在の最安値は2,200円前後。
一般的な評価は数が少ないものの、以下のような感想があります。
「ソーダ割りにして飲みました。カシスっぽい感じです」
「美味しさが理解出来なかったのが残念。カベルネを足してみたらgood」
リキュールはメーカーによって好みが分かれることがありますね。
でも、合わないと感じたら、この方のようにワインで割るなど、自分なりのアレンジで好みの味に近づけられるのもリキュールのいいところです。
スロージントニックやフィズなどのカクテルの作り方・飲み方
スロージンのスタンダードな飲み方といえば、まずはスロージンフィズ。
作り方はスロージン45ml・レモンジュース15ml・シロップ少々をシェークして、氷を入れたタンブラーに注ぎます。
濃くないのがお好みならスロージン30mlでもいいかもしれません。リキュールは甘みがあるのでシロップはお好みで調整してくださいね。
スロージンフィズのレシピに卵白1/2個、グレナデンシロップを1ティースプーン加えるとルビーフィズになります。
スロージントニックはスロージンはグラスの大きさによって、45mlか30mlをトニックウォーターで割ります。
トニックウォーターに甘みも入っているので、さっぱり飲みたいときにはレモンジュースを少々入れてもいいかもしれませんね。
そのほかのカクテルで楽しむなら、喜劇王の名を冠する「チャーリー・チャップリン」もあります。
スロージン・アプリコットブランデー・レモンジュースを各20ml。材料をシェークしてカクテルグラスに注げばできあがりです。
大きめのロックグラスで氷を入れて飲むなら、お好みで各30mlか45mlくらい。材料をシェークして氷を入れたグラスに注ぎましょう。
食後にゆっくりと楽しめる優しいカクテルです。
イギリスの梅酒・スロージン
スロージン(Sloe Gin)の綴りはスローベリーのスローからきています。遅い(Slow)の意味ではありません。
日本では一般的に「西洋すもも」と呼ばれる樹木で、別名スピノサスモモ(Blackthorn)と呼ばれる、プラムの一種なんですね。
乾燥した土地に生息して5年おきに開花。アーモンドのような匂いを漂わせます。
スロージンはもともとイギリスやアイルランドで昔から家庭で作られていて、スローベリー、ドライジン、砂糖を容器に入れて約3ヶ月ほど保存したもの。
熱に弱いスローベリーの香気成分を活かすための知恵ですね。
スロージンはジンの仲間?
メーカーが造っている一般的なスロージンは、グレーンスピリッツ(穀物を原料として生産した蒸留酒)をベースとしています。
「スロージンってジンなんですか?」とバーテンダー時代によく聞かれましたが、ジンの定義とは「ジュニパーベリーの香り付けがされた蒸留酒」なので、ジンの一種ではありません。
「ゴードンスロージン」の場合はベースにドライジンを使っているので、ジンの仲間と呼べそうな気もしますが、材料を入れてから再蒸留していないので、やはり仲間とは呼べないのでしょうね。