スキットル(ヒップフラスコ) 銀素材の特徴とメリット
スキットル(ヒップフラスコ)銀素材の特徴とおすすめの有名メーカーを解説します。銀素材は高価で希少ですが、輝きの美しさでは人気があります。
銀は古くから貨幣や宝飾品として使われ、富と権力の象徴とされてきました。銀にはさまざまな特徴がありますが、そのひとつが殺菌力。
抗菌剤の成分、抗菌加工の材料として使われるほか、防臭効果もあるためデオドラント製品にも配合されるようになっています。
硫黄化合物やヒ素化合物などが触れるとすぐに変色するため、古くから上流階級の食器に銀が使用されていました。毒の混入を察知するためですね。
ヒップフラスコの銀素材ではオール純銀製のものがアンティークとして珍重されていますが、希少です。一般的には黄銅(おうどう)の生地に純銀メッキされたものになりますが、こちらも数と種類は限られています。
黄銅は真鍮(しんちゅう)とも呼ばれる銅と亜鉛の合金で、日本では仏具、金管楽器、五円硬貨の素材などに幅広く使われています。英語ではbrassと書きますが、金管楽器の別名のブラスはここからきています。
銀素材の特徴とデメリット
銀は放置しておくとすぐに黒くなってしまいます。この変色は硫化と呼ばれるもので、空気や汗の中にも少し混じっている硫黄に反応して黒くなるんですね。
また、塩素系漂白剤など塩素の入っている洗剤に触れてしまうと変色を起こします。この変色はなかなか自分で落とすことができないため、販売元にお願いするしかありません。
銀のデメリットを克服したおすすめのメーカー
しかし、現代の日本製品には変色しない銀メッキの技術があります。それが、新潟県燕市にある老舗銀器専門メーカー「早川器物」。
今日現在、日本の通販で新品のヒップフラスコを購入できるのはここだけのようです。
リムテー ウィスキースキットル(早川シルバーウイスキーボトル)
容量:180cc
重量:250g
サイズ:横幅85・ 高さ150mm・暑さ28mm
早川シルバーのクリアライトシルバーなら手入れもかんたん
1948年創業の同社には「早川シルバー」というブランドがあり、ティーポット、トレイ、コーヒーポット、ケーキスタンドなどの製品を造っています。
宮内庁をはじめ、日本国内の多数のホテルやレストランはもとより、世界中の五つ星ホテルに愛用されて高い評価を受けています。
日本では唯一、早川器物でしか製造されていないという技術が「クリアライトシルバー」。「変色しないシルバー」というのが特徴です。
銀メッキを施した後、アクリル皮膜を電着コーティング。約180度で焼き付けることによって銀の風合いを保ちながら、変色しないようになっているとか。
銀製品にありがちな硫化反応で起こる黒ずみを防ぐので、クロスなどの柔らかい布で磨くだけでいいという簡単な手入れで済みます。
食べ物などがついたら中性洗剤で洗浄したあと、柔らかい布で拭くだけでいいんですね。
ヒップフラスコは1点ずつ手作りされ、人体工学に基づくカーブ設計でポケットにピッタリ入るようになっています。
実は2016年3月に隣の工場の火事のもらい火で、早川器物の工場一部が焼失。早川シルバーのクリアライトシルバーの製造はストップしていましたが、1年3ヶ月かけて再開されました。
伝統の技術は次の世代に継承されています。