I.W.ハーパーゴールドメダルバーボンウイスキー・風味の特徴
「I.W.ハーパーゴールドメダル(I.W. Harper)」はアメリカのケンタッキー州ルイヴィルにあるヘブンヒル・バーンハイム蒸留所(ヘブンヒル社)が造っている、バーボンウイスキーです。
バーボンは原酒に使っているコーンの割合が50~80%ですが、I.W.ハーパーは86%を超えているため、コーン由来の甘味が残っているのが特徴です。
また、バーボンはホワイトオークの「新樽」で熟成させる決まりがありますが、この新樽の香りが強めなんですね。
好みの差はありますが、比較的繊細な味わいで口当たりがよく、ハーパーソーダ(後述)を定番として楽しむ人が多くなっています。
I.W.ハーパーゴールドメダルの度数・定価と通販価格
I.W.ハーパー ゴールドメダル・40度 |
参考小売価格(消費税別) |
通販販売店の 最安値価格(税込) |
200ml |
オープン価格 |
570円ほど |
700ml |
オープン価格 | 1,600円ほど |
1000ml |
オープン価格 | 2,200円ほど |
I.W.ハーパーゴールドメダルはアルコール度数40度、サイズは200ml・700ml・1000mlがあります。
日本での販売元、キリンの定価の目安となる参考小売価格はオープン価格となっているため、最安値を調べてみました。
今日現在のサイズごとの最安値は税込で200mlで570円ほど、700mlが1,600円ほど、1000mlが2,200円ほどとなっていて、通販価格でも比較的安定した銘柄です。
お酒のハーパー・レビュー評価は
お酒のハーパーのレビュー評価はどうでしょうか。一般的な評価からまずはマイナスを指摘する感想を調べてみました。
「ストレートやロックを好むかどうかは人による」
「ハーパーは12年がスタンダード。コレはカクテルベースやハイボールで楽しむための廉価版」
「バーボン臭よりアルコール刺激が勝る」
「比較的アッサリした味わい。香りも普通」
「アルコールの刺激と接着剤の様な臭いが強い」
支持するレビューは以下の通り。
「炭酸割りで呑むとおいしい」
「いろいろとあるバーボンの中で、手ごろで味も深みもある」
「私にとってハーパーは心の拠り所であり、常に5つ星」
「他のバーボンよりスッキリして飲みやすい」
「ハイボールにするなら万人に受けるよいウイスキー」
「バターのような甘さを感じる。とても良い香り」
12年でなければという人や、すっきり感が逆に物足りなく感じる人もいますが、ハイボール用のバーボンとしての支持は高いですね。
定番ハーパーソーダ・ハーパーを使ったカクテルの作り方
ハーパーでつくるハイボールは通称「ハーパーソーダ」と呼ばれます。
日本での販売元、キリンによる「ハーパーソーダのレシピは「I.W.ハーパー:ソーダ=1:4」となっています。
このほかに、ハーパーソーダにクランベリージュースをお好みで足したり、オレンジジュースをお好みで足したりするレシピも推奨されています。
ハーパーはクセが少ないので、カクテルベースとしての相性もいいですね。
まずはかんたんに作れる本場アメリカのカクテル「ケンタッキー(Kentucky Cocktail)」。
バーボンはケンタッキー・ストレート・バーボン・ウイスキーの略で、カクテルについたこの名前は文字通りバーボンを味わうカクテルです。
I.W.ハーパーを45ml、パイナップルジュースを22.5ml、シェークしてカクテルグラスに注ぎます。
調合しづらければ、I.W.ハーパーとパイナップルジュースを3:2の割合で入れてください。
度数が強いので、お酒に弱い方はレシピの分量を逆にしたり、ロックグラスに氷を入れて飲んだりしたほうがいいかもしれません。
もうひとつ、アメリカで禁酒法前から飲まれていたという歴史あるカクテル「オールド・パル(Old Pal)」。
「古い仲間」「懐かしい仲間」という意味があるので、旧友とのパーティなどに出せばオシャレですね。
I.W.ハーパーとドライベルモット、カンパリを各20ml、ミキシンググラスでステア、カクテルグラスに注ぎます。
ゴールドメダルの由来・ハーパー8年物グレーラベル
「I.W.ハーパーゴールドメダル」の由来は、世界各国で開かれた博覧会において5つの金賞を受賞したという歴史が由来です。
また、ゴールドメダルの種類にはもうひとつ、通称「ハーパーの8年熟成ボトル」というものがあります。
これはかつて日本市場向けに販売されたゴールドメダルのハイプルーフ版で「750ml・101Proof(アルコール度数50.5%)」表記のグレーラベルのボトル。
すでに終売となっているため、I.W.ハーパー12年より買取価格は高騰。オークションでの取引のみとなっています。
I.W.ハーパーの歴史・ドイツ系移民がつくったバーボン
I.W.ハーパーとの歴史は1872年、ドイツ系移民だったアイザック・ウォルフ・バーンハイムと弟のベルナルド兄弟によって設立された、ケンタッキー州パドゥーカの「バーンハイム商会」にさかのぼります。
彼らはバーボンの樽売りから始めて、ライ・ウイスキーを造りはじめます。
粗悪なバーボンが主流だった当時のアメリカで、彼らは品質が高く洗練された味わいを楽しめるバーボンを開発。
1877年からスタートした「I.W.ハーパー」ブランドは業績を伸ばし、1888年に同州のルイヴィルに本社を移転。
原酒の仕込みから販売まで一貫して行うようになったんですね。
ヘブンヒル・バーンハイム蒸留所
I.W.ハーパーの名前の意味と由来
ブランド名の「I.W.」は創業者アイザック・ウォルフの頭文字、「ハーパー」は彼の無二の親友でもあり、ダービー場の馬主であったフランク・ハーパーから名付けられました。
アメリカで広めるにあたって、バーンハイムというドイツ系の名前よりも、ハーパーというアングロサクソン系の名前のほうがふさわしいという計算もあったようです。
その後、同社は1937年にはアメリカの大手酒類企業のシェンレー社に買収されます。
現在、ヘブンヒル・バーンハイム蒸留所となっているのは、1996年にヘブンヒル蒸留所の蒸溜施設が落雷によって炎上したのがきっかけでした。
全米で1位2位を争う蒸溜所で、200近いブランドを持っていたヘブンヒル蒸留所が生産中止というわけにいかず、シェンレー社所有のバーンハイム蒸留所をヘブンヒル社が買収することになったわけです。
現在はヘブンヒル・バーンハイム蒸留所として「I.W.ハーパー」だけでなく、ヘブンヒル関連の酒類も生産しています。