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ジャックダニエルゴールドNo.27 定番との違いや数字の意味、評価

ジャックダニエルゴールドNo.27 数字の意味とは

「ジャックダニエルゴールドNo.27(Jack Daniel's No.27 Gold)」は通年で販売されているジャックダニエルブランドの中で、最もプレミアムなタイプに位置づけられるアイテムです。

 

ラベルには「No.27」と表記がありますが、これはスタンダードの「ジャックダニエルブラック(Old No.7)」の2倍の手間ひまをかけていることを意味しているとか。日本では2016年7月から発売が開始されています。

 

「ブラック(Old No.7)」との違いは製造工程にありますが、その前にスタンダードの製造工程をおさらいしてみます。

 

ジャックダニエルの樽の画像

ブラックとの違いは熟成とメローイングが2倍なこと

製造工程の特徴は同社で誕生以来こだわり続ける、サトウカエデの木炭で原酒をろ過する「チャコールメローイング」製法。サトウカエデはメイプルシロップでも有名ですね。

特徴の2つめは、トースティングというジャックダニエル専用の低温焼入れ工程を行ったオーク樽で貯蔵されること。樽はすべて自社で製造した新樽が使われます。

 

ブラックでは以上の工程が一回だけですが、「ゴールドNo.27」ではそれぞれをもう一度ずつ、つまりチャコールメローイングと樽熟成を各2回行っているのが特徴なんですね。

4回の工程で風味の奥深さと口当たりの良さを実現

しかも、2回目の熟成は樽の種類を変えて、サトウカエデ(メイプルウッド)の樽で後熟させて仕上げています。まさに、サトウカエデ三昧の製造工程の順番はこうなります。

 

1.チャコールメローイング

2.樽熟成(アメリンオークの新樽)

3.樽熟成(サトウカエデの樽)

4.チャコールメローイング

 

この結果、ウイスキー独特のとがったキツさがとれて、スタンダードとは違う奥深さ、口当たりの良さが特徴となっています。

テイスティングは高評価、価格は時期によってチャンスも

ジャックダニエルゴールドNo.27はアルコール度数40度・700ml。

 

あくまでも記事アップ日の価格ですが、送料入れずに8,300円前後。タイミングによっては7,000円台も見つかります。

 

一般的な評価は「ロックで香りを楽しみながら飲める逸品」「黒よりも香り、甘みが突出」「ジャックダニエルの上品な部分を究極まで高めた感じ」など、高評価のテイスティングレビューが見られます。

 

まろやかなので飲み方はロックがベストですね。飲みやすいのであっという間にボトルが空になります。箱も立派なので、ここぞというときの贈答用アイテムとしても格好がつきます。

 

テネシー州の農村の画像

ジャックダニエルゴールドメダルは別ブランド

ちなみに、このボトルはちょっと名前の違う「ジャックダニエルゴールドメダル(Jaek Daniel's Gold Medal)」シリーズとは別物です。

 

「ゴールドメダル」とは創業者ジャック・ダニエルの甥であるレム・モトローがベルギーのゲントで開催されたコンテストに出品してゴールド・メダルを受賞したことに由来する、記念ボトル。

 

43度で1000mlや750mlの1904年・1905年・1913年・1914年・1915年・1954年物などがまだありますが、終売でオールドボトルの価格は2万円から3万円台まで高騰しています(記事アップ日の時点)。

ちなみに、バーボンの定義のひとつに「内面を焦がしたホワイトオークの新樽を使う」ことが義務付けられています。

 

テネシーウイスキーでありながらバーボンでもあるジャックダニエルでも樽はたった一度しか使われません。

 

とはいえ、樽は廃棄せずにスコッチジャパニーズウイスキー(本坊酒造の信州マルス蒸溜所など)の熟成樽として再利用されています。