キルホーマン10年シングルカスクは樽の違いで2種類ある
「キルホーマン10年シングルカスク」はスコットランド・アイラ島の北西部にあるキルホーマン蒸留所が造っているシングルモルトウイスキーです。
この銘柄にはバーボン樽とシェリー樽熟成があり、日本でおもに流通しているのは「キルホーマン2008年1st10年シングルカスク(Kilchman 2008 1st 10 Year Old Single Cask)」。
アイラ島産のピートを焚き込んだフェノール値50ppmのヘビーピーテッド麦芽を使って、ファーストフィル・バーボンバレル(一度バーボンの熟成に使われて空いた樽)で10年熟成させたタイプです。
シェリー樽での熟成ボトルとは?
いっぽう、シェリー樽で熟成させたシングルカスク10年とは、ウイスキーエクスチェンジ社(The Whisky Exchange)向けにボトリングされた商品なんですね。
ウイスキーエクスチェンジ社とはウイスキーを中心とした商品を1,200種類以上取り扱っている専門商社で、ボトラーズとしても知られています。
シェリー樽熟成ボトルは日本ではなかなか見つからないようですが、ボトルのカラーが同じ赤なので間違えやすいので、バーボン樽なのか、シェリー樽なのか、ラベルのいちばん下を確認する必要があります。
10年ファーストフィル・バーボンバレルの価格・特徴
10年ファーストフィル・バーボンバレルはアルコール度数56.5度・700mlで、最安値(税込)は15,000円ほど。
最初に口に含んだときのピートとアイラの潮気が強烈ですが、あとからバーボン樽らしいバニラの甘さとさわやかさが楽しめるのが特徴です。キルホーマンならではの力強さ、やさしさが感じられるシングルモルトです。
キルホーマンのアイラ入浴剤付きセットとは
アイラ島西岸にあるキルホーマン蒸留所近くには銘柄名にもなっている、マキヤーベイの浜辺とロッホゴルムの湖があります。
どちらもキルホーマンのボトル銘柄になっている景勝地。湖の湖水はピートをふんだんに含んだアイラの赤茶けた水になっています。
蒸留所ではこの水を引いて仕込み水として使っていますが、このピートが溶け出した水は島民の生活用水としても一部利用されています。
茶色いお湯がバスタブに張られている施設もあるそうです。「キルホーマンのアイラ入浴剤付きセット」というのは茶色い色素を使った入浴剤(数量限定)で、アイラ島のピート風呂を再現したというもの。
ピート風呂は本来香りがしないそうですが、香料メーカーがキルホーマンマキヤーベイを分析して、ウイスキーのアロマエッセンスを開発して加えています。
アイラ島に思いを馳せながらピート風呂につかり、風呂上がりにキルホーマンを飲む。贅沢な一日ですね~。