キルホーマンサナイグと定番マキヤーベイの違いとは
「キルホーマンサナイグ(Kilchoman Sanaig)」はスコットランド・アイラ島の北西部にあるキルホーマン蒸留所が造っているシングルモルトウイスキーです。
キルホーマン銘柄には多くの種類があります。別記事で紹介したスタンダード商品「マキヤーベイ」とサナイグとの違いを解説してみます。
マキヤーベイの特徴
・ピート香の目安となるフェノール値20ppm~30ppm、55ppmの2種類の大麦麦芽を使用
・バーボン樽での熟成年数が3年から5年間の若い原酒をブレンド
サナイグの特徴
・フェノール値50ppmの大麦麦芽のみを使用
・オロロソシェリー樽熟成原酒70%
サナイグの特徴はシェリー樽原酒の濃厚な甘味と潮気
サナイグでは年数表示が公開されていないようですが、マキヤーベイと同じくらいの3年から5年間くらいの若い原酒ではないかというのが一般的な見方。
また、40から50ppm以上がヘビーピートと言われるなか、マキヤーベイ以上にサナイグのほうがヘビーピートなんですね。
ちなみに、ラフロイグが50から60ppm、アードベッグが55から65ppmくらないなのでちょっと下ですね。とはいえ、数値は測定誤差が出たり、口にしたときにも個人の感覚差があったりするので、口にすると「アレ?」というパターンも多く、数値はあくまでも目安という認識がいいようです。
キルホーマン蒸留所では熟成樽の80%がバーボン樽らしく、シェリー樽原酒は希少品とのこと。
サナイグでは全体の70%に使われているため、味わいはマキヤーベイが強いパンチですっきりと香ばしいのにたいしておとなしめです。複雑で濃厚な甘味と潮気を楽しめます。
「サナイグ」とは蒸溜所から北西に位置する岩の多い小さな入り江の名前で、美しく広がるサンドビーチ「マキヤーベイ」と対照的な光景の海岸線。ネーミングでも個性を分けて表現しているんですね。
テイスティングレビューと価格
キルホーマン |
通販販売店の最安値価格(税込) |
マキヤーベイ 46度・700ml |
5,000円ほど |
サナイグ 46度・700ml |
5,700円ほど |
キルホーマンマキヤーベイはアルコール度数46度・700mlで最安値価格(税込)は5,000円ほど。サナイグは46度・700ml、シェリー樽原酒ということで5,700円ほどとちょっと高めです。価格幅もけっこうあります。
一般的な評価は「塩キャラメルのような濃い甘味」「アイラの磯臭さ、スモーキーさは思ったほど強くない。香りは華やか」「マキヤ-ベイに比べると若干パンチがマイルド」「マキヤーベイと比べて華やかな雰囲気」など、定番から入ってこちらを飲んでみる方が多いですね。
おいしい飲み方としては、シェリー感を楽しむならロックかストレート。強く感じるようなら氷なしでちょっとの加水か、濃いめのハイボールといったところですね。
年齢とともにこういうところに落ち着くのかな、という印象です。