季の美京都ドライジン・限定の種類多く、希少ボトルは価格高騰
「季の美(きのび)京都ドライジン」は京都府京都市南区吉祥院にある、京都蒸溜所でつくられているクラフトジンです。
2016年夏、日本初の国産ジン専門蒸溜所が京都に誕生して大きな話題となりました。以後、定番での一升瓶(1800ml瓶)タイプやさまざまな種類の銘柄がリリースされています。
季の美 勢(旧名ネイビーストレングス)、季のTEA、能、季のTOUオールドトムジン、限定ボトル京都クラフトジンfor毛利、季の美エディションK京都ドライジンバーボン樽貯蔵など。
季の美銘柄 |
通販販売店の 最安値価格(税込) |
季の美 (45度・700ml) |
4,500円ほど |
季の美 (45度・1800ml) |
1万円ほど |
勢 (54度・700ml) |
5,900円ほど |
季のTEA (40度・700ml) |
6,000円ほど |
能 (48度・700ml) |
25,000円ほど・希少 |
季のTOUオールドトムジン (リニューアル前45度・700ml) (リニューアル後47度・700ml) |
6,000円ほど |
京都クラフトジンfor毛利 (45度・700ml) |
在庫ほぼなく、オークション頼み |
エディションK (46度・700ml) |
8,000円ほど・希少 |
能はウイスキーのシェリー樽熟成
季の美 勢、季のTEAは別記事を参照いただくとして、そのほかの紹介をします。「能」は従来の「季の美」とは調合比率を変えた11種類のボダニカルを、軽井沢シングルモルトウイスキーのシェリー樽で熟成しています。
軽井沢ウイスキーとは長野県北佐久郡御代田町の軽井沢蒸溜所で作られていたウイスキーのブランドです。
残念ながら2012年に蒸溜所が閉鎖されましたが、1976年に国産初の100%モルトウイスキーが高級品として販売されています。
オールドトムジンは甘みに与那国島の黒糖を使用
「季のTOUオールドトムジン」はオールドトムスタイルの甘みを出すためにスタンダードの季の美に与那国島の黒糖を加えてつくった、こちらも限定品。
オールドトムジンからリニューアルされて「季のTOU」という銘柄になっています。
「京都クラフトジンfor毛利」は世界的に知られる銀座の名店モーリ・バーの毛利隆雄氏が監修した限定ジン。
毛利マティーニはブードルスジンをたっぷり使って100回ステアするレシピで有名です。毛利氏のこだわりはジュニパーベリーが強めの風味。
そこでこのボトルでは現行品よりもジュニパーベリーを効かせて造られています。ちなみに、毛利氏の古希(70歳)とバーテンダー歴50周年の記念ボトルという意味もあるようです。
「エディションK」はスコットランド・アイラ島のキルホーマン蒸溜所のウイスキーを熟成したバーボン樽で季の美を熟成したボトル。
キルホーマンといえば、スモーキーなアイラモルトとして知られていますが、季の美のボタニカル風味とスモーク香のバランスが楽しめます。
ハイボールやロックでの飲み方のほかに、メーカーでは「スモーキーマティーニ」を推奨しています。マティーニのカクテルレシピで作れば、そのままスモーキーさも味わえるわけですね。
季の美のボタニカルの特徴と製造法
京都蒸溜所のある南区吉祥院は伏見の近くに位置しています。伏見は昔から水が豊かな地域で、その水はミネラル分をほどよく含み、口当たりのよいまろやかな風味が特徴。
良質の伏流水を使ったお酒づくりも発展して、兵庫県の灘と並ぶ酒どころとなりました。季の美では日本国内から調達した、米を原料とした最高級ライススピリッツがベーススピリッツとなっています。
ボタニカルの中心となるジュニパーベリーには、香味がはっきりと表れるのが特徴のマケドニア産。
そのほかに、柑橘系として京都北西部にある「北斗農園」の無農薬栽培の柚子。さらに、糖度が高く食べやすい広島県尾道市「citrusfarmsたてみち屋」の無農薬有機栽培の完熟レモンが使われます。
これらは収穫後、蒸溜所へ直送されたものをひとつずつ洗浄して手作業でピーリング、真空パックで保管することで、年間を通した安定品質がはかられます。
また、日本有数の宇治緑茶の老舗が手掛ける玉露の茶葉、細かく砕いたヒノキのチップがオイリーな香味づけに。スパイシーさを出すのは京都産の山椒の実・葉・花です。
季の美 京都ドライジンはこれらのシトラス系、スパイス系などたくさんのボタニカルを6つのカテゴリーごとに蒸留し、最後にブレンドして完成します。