季のTEAジン・茗園宇治茶がボタニカルの限定品の特徴
「季のTEA京都ドライジン」は人気の国産クラフトジン「季の美」の京都蒸留所が造っている限定アイテムです。
大きな特徴は京都宇治市「堀井七茗園(ほりいしちめいえん)」とのコラボにより、玉露・碾茶をブレンドした茗園宇治茶の香りと味が抽出されていることです。
京都蒸留所のスタンダードである「季の美 京都ドライジン」のボタニカルはグループを6つに分けて複雑で繊細な風味を狙っていますね。
その点、「季のTEA京都ドライジン」に使われているボタニカルグループは、シンプルに3つに絞られ、ジュニパーベリーと銘茶が響き合う味わいに重点が置かれています。
ベースとなるのはジュニパーベリー、オリス・ルート、檜。柑橘系は柚子、レモン、そしてTEA(宇治茶)だけとなっています。
ちなみに、オリス・ルートはイリス、日本ではアヤメと呼ばれる、美しい花のルート(根)の部分がで、甘くフローラルな香りづけをしてくれます。
米からつくられたベーススピリッツはかすかに甘く、ジュニパーとお茶の緑の香り、柚子やオリスがブレンドされて深い味わいが長く楽しめます。
季のティー京都ドライジンの価格と口コミ評価
「季のTEA京都ドライジン」はアルコール度数45度・700mlで、今日現在の最安値は5,500円前後。
一般的な口コミ評価ではマイナスを指摘する感想はとくに見当たらないようですね。
支持するレビューでは「口の中に広がる緑茶の香りがとても印象的」「口に含んだ時の複雑で深いウマみは最高です」「こんなジンは初めて、という感じのジンです。和ですね。しっかり、すっきりしています」などの感想が見られます。
美味しい飲み方は
美味しい飲み方はロックやジントニックなどの、シンプルな飲み方が推奨されています。
ちなみに、世界的なレビューサイト「YELP」で人気の京都・河原町にある「レモスカトゥールバー」では季のTEAを使ったカクテル「Kyoto Gardens」が提供されているそうです。
「季の美」をベースにレモンジュースや抹茶などをシェイクで提供しているとか。
レシピは公開されていませんが、写真を見るとかなり抹茶の色が強いので、レモンジュースの酸味と抹茶、甘みのバランスを調整しながら挑戦してみるのも楽しそうです。
また、レビューにはおつまみとして和菓子(栗きんとん)と合わせてみたらおいしかったという感想もあるので、ぜひ試してみてくださいね。
老舗茶舗・堀井七茗園とは?
堀井七茗園は京都府宇治市に本店をかまえる、明治12年創業の老舗茶舗。ご当主の名字が「堀井さん」なので頭に堀井がつくようです。
宇治茶が脚光を浴びたのは室町時代にさかのぼります。
室町幕府第3代将軍の足利義満(在職1368年から1394年)は宇治茶の良さを認め、宇治七茗園と呼ばれる宇治の七つの茶園を特別に庇護(ひご)しました。
七つの茶園は「森、祝、宇文字(うもんじ)、川下、奥の山、朝日に続く琵琶とこそ知れ」と和歌にも詠まれています。
しかし、それから六百年の時を経て、七つの茶園は都市化の中で姿を消していきました。
現在はこの辺りが茶園だったという石碑がぽつんとあるのみ。堀井七茗園が栽培している宇治市宇治善法にある「奥の山」茶園だけが、宇治七茗園で現存する最後の生業茶園なんですね。
この茶園では今でも昔ながらの碾茶(てんちゃ)の伝統栽培が行われていて、毎年八十八夜を過ぎると新芽が出揃い、茶摘が行われます。
碾茶(てんちゃ)は蒸し製緑茶の一種で抹茶の原料となります。茶摘までには20日以上、表面をかぶせ包むことで生葉を蒸し、揉まずに炉で乾燥されます。
煎茶のように茶葉を揉む工程がないため、その香気は玉露同様独特のかぶせ香があります。
地域の優れた栽培条件だけでなく、茶葉の特性を活かせる蒸し、乾燥、ブレンド技術、少しのぶれなく安定供給できる取り組みが茶舗の手腕と言われます。
ちなみに、堀井七茗園では「奥の山茶園」見学、石臼による抹茶手挽き、抹茶「成里乃」、宇治煎茶を味わう体験ができます。予約は「堀井七茗園 見学」で検索してみてくださいね。