「神戸居留地トニックウォーター(Kobekyoryuchi Tonic Water)」は兵庫県神戸市中央区に本社を置く、富永貿易株式会社が製造・販売しています。
神戸居留地は富永貿易の関連会社である富永食品が、1994年より展開しているチューハイ・カクテル、ソフトドリンクのブランドです。
神戸居留地とは兵庫県神戸市に1899年まであった地区の名前で、現在の神戸旧居留地にあたり、洋館のたたずまいが残るファッションの発信地としても知られています。
幕末の安政5年(1858年)に江戸幕府がアメリカ・オランダ・ロシア・イギリス・フランスの5ヵ国それぞれと結んだ「安政五カ国条約」に基づいて、1868年1月1日から1899年7月16日までの間に設けられた外国人居留地でした。
実はこの外国人居留地で日本初として売り出されたのが、ラムネ。ラムネはイギリスからもたらされたレモネードが語源となっています。
明治初期に神戸旧居留地のシム商会が日本で初めて製造と販売を行ない、明治5年5月4日(1872年)には日本人に初めてラムネ製造の許可が下りたので、5月4日は「ラムネの日」となっています。
この歴史ある場所が富永貿易が本社をかまえる、現在の兵庫県神戸市中央区なんですね。ブランド名の由来についてはとくに触れられていませんが、地名だけでなく、ラムネが生まれた風土にも関連しているのかもしれませんね。
富永貿易の創業は1923年(大正12年)5月。初代社長である富永壽吉氏が東南アジアへの青果物及び海産物の輸出を目的とした富永壽吉商店を設立したのがはじまりです。
同社のホームページに解説がありますが、「貿易会社として培った青果物生産国との独自ルートにより、おいしさと低価格の両立を実現した国産ブランド」が神戸居留地です。
海外の安価な原料の輸入や広告・宣伝費を使わず、全ての商品を日本国内複数の協力工場で加工するのが企業ポリシーです。
そのため、「神戸居留地トニックウォーター(Kobekyoryuchi Tonic Water)」もワンショット使い切り185ml缶サイズではありますが、たとえばAmazonで1本50円台で購入できます。
原材料・成分表示は「果糖ぶどう糖液糖/炭酸、酸味料、香料」。人工甘味料・保存料は使っていません。
風味は(個人差はありますが)ちょっと甘めに感じます。ドライなタイプがお好みの方よりも、甘めのトニックウォーターが好きな方におすすめします。