「ルジン カルバドスカスクフィニッシュ(Le Gin de Christian Drouin Calvados Cask Finish)」はフランスのカルヴァドス・クリスチャン・ドルーアン社が造っているクラフトジンです。
以前の記事でスタンダードな「ル ジン クリスチャン・ドルーアン」を紹介しましたが、このカルバドスカスクフィニッシュとの違いはこちらは「ル ジン」をカルヴァドス樽で6カ月間熟成しているんですね。
カルヴァドス・メーカーなので、カルヴァドスの樽は豊富にあるでしょう。限定ウイスキーでも使われている熟成法ですが、まさにその特徴をプレミアムジンにも活かしています。
カルヴァドスはフランスのノルマンディー地方だけで造られるリンゴを原料とする蒸留酒で、それ以外の産地ではアップル・ブランデーと呼ばれて区別されます。
カルヴァドスやクリスチャン・ドルーアン社についての解説はこちら>>>「ル ジン クリスチャン・ドルーアン」
ちなみに、カルヴァドスの瓶には林檎がまるごと入って販売されていますが、どうやって入れているのかご存知でしょうか。
林檎を入れた後に瓶を溶接したのではないかという推理が一般的には多いようですが、実はかなりアナログな手法で入れられています。
つまり、リンゴの実がまだ小さいうちに入れているんですね。といっても、実が勝手に成長するわけではありません。
実を空瓶の口から通したら、瓶を木の枝に直接くくり付けておくわけです。その後、リンゴが成熟してから、瓶とともに木から注意深く切り離されます。
それからカルヴァドスが瓶に注がれるわけですが、1回目に注いでリンゴの実を浸したら最低3週間から4週間漬けて、一度瓶内に残ったカルヴァドスを空けます。
2回目のカルヴァドスを注いで更に4~5週間。その後、再び空けて、3回目のカルヴァドスが注がれて瓶に封をされ、出荷されるという手間のかかる工程で造られます。
「ルジン カルバドスカスクフィニッシュ(Le Gin de Christian Drouin Calvados Cask Finish)」はリンゴのフレーバーによって、スタンダードの「ルジン」よりもさらに複雑な味わいと奥行きを感じさせてくれます。
ちなみに、クリスチャン・ドルーアン社「ル ジン」シリーズの蝋キャップが開けにくくて苦労する人も多いようですね。
ナイフでガリガリ開けようとしてもなかなかはがれません。いちばんラクなのは硬いもので軽く叩きながら蝋を崩していく方法です。
包丁(重めのもの)の背などで、注意しながらやってみてください。ひびが入ってきたら、そこからボロボロと崩れます。