「ロンドンNo.1オリジナルブルージン(The London No.1 Original Blue Gin)」はゴンザレス・ビアス社がイングランド・ロンドン蒸留所で蒸留しているクラフトジンです。
1835年創業のゴンザレス・ビアス社はスペイン・アンダルシア地方にあるへレスの町では最も大きく、世界的にも有名なシェリー・メーカーです。
当時23歳だったマヌエル・マリア・ゴンザレス・アンヘル氏が設立。彼は1844年のイギリスへの初輸出以来、シェリーを世界的な銘酒へと育んだ立役者的な存在として知られています。
その後イギリスのワイン販売代理業者ロバート・ブレイク・ビアス氏を共同経営者に迎えて社名が現在のゴンザレス・ビアスに。
1862年には、スペイン女王イザベル2世から、王室御用達のメーカーとして「王家承認」を受けました。現在はシェリー、スティルワイン(非発泡性ワイン)の生産も手掛けています。
「ロンドンNo.1オリジナルブルージン(The London No.1 Original Blue Gin)」は高品質の穀物原料をポットスティルで3回蒸留して造られます。
大きな特徴は目をひくターコイズ・ブルーのカラー。これはクチナシが関係しているんですね。クチナシは大型で純白の6弁花を咲かせて強い香りを漂わせ、秋には橙赤色の果実をつけます。
果実は熟しても裂けて開かないため、「クチナシ」の和名がつけられたとされます。ちなみに、足つき将棋盤の足はクチナシをかたどっているそうで、「第三者は勝負に口出し無用=口無し」という意味だとか。
乾燥させた果実は山梔子(さんしし)として漢方に使われるだけでなく、古くから黄色の着色料として用いられてきました。
米糠に含まれるアミノ酸と化学反応を起こして発酵させると青色の着色料にもなるため、繊維や食品を黄色・青色に染めるのに使われます。
「ロンドンNo.1オリジナルブルージン」ではこの「クチナシの花」を浸漬することで、美しいブルーのカラーを出しています。
ボタニカルは世界各地より集められたジュニパーやコリアンダー、アンジェリカ、イリスの根、リコリスの根などを使用していますが、ゴンザレス・ビアス社ならではというのが、ベルガモットがオイルで使われている点。
ベルガモットの皮を圧搾して得られるのがベルガモットのアロマオイル(精油)。アールグレイの香り付けに使われる、甘く爽やかな香りとして知られています。
オイルを使うことによってアールグレイのようなフローラル感を高めているんですね。アルコール度数は47度と高めなので、ボトルカラーを眺めながらゆっくりとバランスの取れた味わいを楽しめます。