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ロングモーン終売16年とディスティラリーズチョイス・ボトラー銘柄

ロングモーン16年終売でディスティラリーズチョイスへ

シングルモルトウイスキー「ロングモーン」の種類から、今回は終売の16年やディスティラリーズチョイス、人気のボトラー銘柄を紹介します。

 

ロングモーンはスコットランドスペイサイド地域・エルギンにあるロングモーン蒸留所が造っているシングルモルトウイスキーです。

 

シーバスリーガルローヤルサルートに欠かせないキーモルトのため、オフィシャルボトルの販売はこれまで「ロングモーン16年(Longmorn aged 16years)」くらいだったんですね。

 

ロングモーン蒸留所の画像
ロングモーン蒸留所
photo credit: martyn jenkins 2008-05-02 051 Longmorn Distillery via photopin (license)

16年とディスティラリーズチョイスの風味の特徴・価格

ロングモーン16年は鑑定家の間で「スペイサイドの隠れた宝石」と呼ばれるほどの人気モルト。オーク樽熟成によるさわやかな柑橘風味と鼻に抜ける甘い香り、ソフトな中甘口が特徴です。

 

ところが、数年前に16年が終売となり、通販ではわずかに流通しているのみ。

 

アルコール度数48度・700mlで、あくまでも記事アップ日の価格ですが、最安値(税込)は22,000円ほどと価格は高騰しています。

 

そして、16年の後継として登場したのが、ノンエイジの「ザ・ディスティラーズチョイス」。ホグスヘッド樽、シェリー樽、バーボン樽の熟成原酒が組み合わされています。

 

ザ・ディスティラーズチョイスは40度・700mlで、記事アップ日の通販価格は、最安値で税込6,500円ほど。

 

16年と比べると原酒の若さがありますが、柑橘系のフレーバーが口の中に広がって、バーボン樽由来のスパイシーな余韻が長く続く特徴があります。

ボトラー銘柄なら種類は豊富でおすすめ

オフィシャルボトルでは熟成物は希少になってしまいましたが、ボトラーからはいくつか販売されているのでこちらを探す方も多いですね。

 

現在、入手できる人気銘柄はゴードン&マクファイル社(GM社)による、蒸留所ラベルのロングモーン(Gordon & Macphail Distillery Labels Longmorn)2002や2003。品質の高さから蒸留所公認の「蒸留所ラベル」となっています。

 

また、キングスバリー社からは13年2003、18年1996などがあり、シグナトリー社からは15年2002(バーボンバレルカスクストレングス)などが出ています。

ロングモーン蒸留所と竹鶴氏

ロングモーンはゲール語で「聖人の場所」という意味です。この地にかつて修道院のチャペルがあったことから、この名前がついたとされています。

 

マッサンでお馴染みの日本の国産ウイスキーの父、竹鶴政孝氏がスコットランドで最初に修行した場所としても有名で、日本のウイスキー史にも縁の深い蒸留所です。

 

グラスゴー大学に留学しながら、ウイスキー造りを学びたいと考えた彼は、スコットランド各地の蒸留所に修行を申し出ますが、唯一、許可してくれたのがこの蒸留所だったんですね。

 

スコットランド・エルギンの画像
Elgin スコットランドのエルギン

ニッカのルーツを飲むなら1994年以前の旧ボトル

ロングモーン蒸留所は1994年まで石炭直火炊き蒸留を採用していましたが、改修によってスチーム加熱方式に変更しました。また、自社で行ってきたフロアモルティングも1999年に廃止しています。

 

この石炭直火炊きを今でも継承しているのが、竹鶴政孝氏が設立したニッカ余市蒸留所なんですね。

 

余市のルーツとしての味わいをロングモーンに求めるなら、1994年以前に蒸留されたボトルを探す必要があります。25年熟成物くらいになりますね。

 

蒸留所はこれまでにグレングラントグレンリベットとの合併やシーグラム傘下などの変遷を経て、現在はペルノリカール社の所有となっています。