「ザ マッカラン18年700ml(The Macallan 18Years Old)」はスコットランド・ハイランド地方スペイサイド地域のザ・マッカラン蒸溜所が造っているシングルモルトウイスキーです。
マッカラン蒸留所はスコットランドの中でも二番目に政府登録蒸溜所に認定されました(最初の政府公認蒸留所はグレンリベット)。設立当初の蒸溜所名はエルキー蒸溜所で、蒸溜所名を変更したのは1980年のこと。
設立以来、原酒の大半はブレンド用でしたが、蒸留所名が変わった1980年代初頭にシングルモルトの販売を主とするように方針が転換されました。
以後、シングルモルトが高い評価を得るようになり、市場に存在するボトルの価値の合計が最も高いブランドだとも言われるまでに。
マッカランの熟成年数別では「12年(40度)」、いずれも43度の「18年」「25年」「30年」があります。
マッカランの特徴のひとつは、まずスペイサイド地方でも最小の蒸溜器。それぞれ異なる形のひとつひとつがザ・マッカラン特有の複雑な風味を生み出しています。
特徴のふたつめは小さな蒸溜器からつくられるニュースピリッツの中のもっとも上質な「ベスト・オブ・ベスト」だけを使うという主義で、その量はわずか16%程度です。
3つめは以前の記事でも書いた、樽材を自社管理するほどの樽へのこだわり。自らがつくった樽をシェリーメーカーに貸し出し、シェリーが熟成したあとの樽が、ザ・マッカランの熟成のために使われます。
マッカラン蒸溜所の樽へのこだわり>>>「マッカランダブルカスク12年」
とはいえ、近年の世界的なウイスキーブームによる原酒不足、シェリー樽の高騰という環境のなかで、ここ数年に及ぶ数回の値上げがあり、「マッカラン18年」ともなると、手が届きにくい価格に。
それでも、大事な来客用、贈り物、自分への特別なプレゼントというニーズが多く、一般的な評価は「シェリー樽の甘い香りが美味しい・フルーティ」というように上品な甘味が絶賛されています。
実は旧ボトルのほうが濃厚でまろやかさが勝っているという評価もあり、通の方はそちらをチェックしています。今日現在ですが、ヤフオクなども入っているオークファンに旧ボトル、1980のミニボトル、1996、1995などもあります。
世界中で高い評価を受けるザ・マッカラン。210億円を投じて建設されたマッカランの新たな蒸溜所が2018年6月2日正式オープンしました。
新蒸溜所は36基のポットスチルを備え、年間アルコール生産能力は1,500万リットル前後。これはスコットランドのモルト蒸溜所としてはグレンフィディック蒸溜所を抜いて最大規模になるそうです。
すでに緑が植えられた丘陵のような曲面の屋根や、円形に配置されたポットスチルなど、近未来的な新マッカラン蒸溜所が公開されています。価格がもう少し安くなってくれるといいですね。