「ネオプレミアムジンジャーエール(n.e.o Premium Ginger Ale)」は、佐賀県小城市(おぎし)にある友桝飲料が製造・販売しています。
もともとはバーテンダーが理想のジンジャーエールでカクテルのモスコミュールを造りたいという願いを叶えるためにつくられました。
ちなみに、モスコミュールは、1946年にロサンゼルス市ハリウッドのサンセット通りの英国風レストラン「コックンブル(Cock'n' Bull)」の経営者ジャック・モーガン氏によって考案されたカクテルです。
本家本元のモスコミュールは、モーガン氏が大量に仕入れた「ジンジャービア」の在庫を減らすため、苦肉の策で考えついたもの。
ジンジャービアとは生のショウガを発酵させて醸造した飲み物で、銅のマグカップに入れたウオツカとライムをこれで割ったカクテルがモスコミュールです。
しかし、日本ではショウガを使わず、香料で味付けしたジンジャーエールを使うのが一般的となっています。
しかし、かねてから「本場のジンジャービアに近いジンジャーエールを使って、モスコミュールを作りたい」と考えていた著名バーテンダーがいました。
その人が福岡市の老舗バー「サンボア」を経営していた管(すが)博史さん。管さんは2008年のこと、知人を通じて友桝飲料の友田社長に新しいジンジャーエールの開発を持ちかけます。
それから福岡市博多区中洲のバー「LOOP」の岩永大志さん、「GITA」の岩永一志さんの兄弟に協力を依頼します。
岩永さんたちは連日の深夜、バーの仕事が済んだ店舗で小さな鍋に生姜、砂糖、数種類の香辛料を入れて煮詰めていく作業に没頭します。
原液の大量生産は福岡市清川にある老舗ソースメーカーのコックソースが担当。長年ソース作りで培われてきた匠の技が活かされました。
岩永さんは何度も工場に入って味を調整。割り材としての風味・酸味・辛味・炭酸ガス含有量の調整を繰り返した末に完成を迎えます。
生の生姜と数種類の香辛料をじっくりと時間をかけて煮出して作られた「ネオプレミアムジンジャーエール(n.e.o Premium Ginger Ale)」。
プロの使用に耐えられる濃厚な味わいは、モスコミュールをグラスに注いだ時にちょうど1杯分になるように計算しつくされています。
ボトルの中身も仕上がりの色も一般的な薄い紅茶色ではなく、グレープフルーツジュースのような色合いで、それだけでも今までのジンジャーエールの概念にない不思議な印象。
最初に飲んだ瞬間は甘さを感じますが、生姜を丸かじりしたようなツンとした濃厚な味わいが広がり、生姜湯を飲んだときのようなノドをジンワリと焼かれるような感覚があります。風邪をひいたときにもよさそう(笑)。
原材料表記は糖類、しょうが、香辛料、酸味料、香料。内容量は200ml。ギフト用もあります。
紅茶、ホットワイン、炭酸、ビールで割れるn.e.oネオジンジャーシロップ200mlも出ているので、オリジナルのアレンジを求める人には便利ですね。