ロイヤルブラックラ12年・デュワーズのキーモルトで知られる銘柄
「ロイヤルブラックラ12年(Royal Brackla 12Years Old)」はスコットランド・ハイランド地域中央部にあるロイヤルブラックラ蒸留所が造っているシングルモルトウィスキーです。
日本での知名度は低いですが、ブレンデッドウイスキー「デュワーズ」のキーモルトとしても知られる銘柄なんですね。
同蒸留所はシェイクスピア「マクベス」の舞台となったコーダー城の領地で、1812年にウイリアム・フレージャー英軍大尉がビール製造所を改装して創業したとされています。
蒸留所内を流れるコーダー川を仕込み水に、6つのオレゴンパイン製の木桶、2つのステンレス製を発酵槽として使用。作業の手間などからステンレス製に代えていく蒸留所も多いなか、創業当時の製法にこだわっています。
1964、65年に行われた大改修以降はストレートヘッド型のポットスチル(初留釜2つ、再留釜2つ)を使って、年間350万リットルを生産。
原酒の熟成はオロロソ、ペドロヒメネスなどのファーストフィルのシェリー樽でフィニッシュされて、柑橘系の香りや甘すぎないまろやかさに調整されています。
12年の価格とレビューの評価
ロイヤルブラックラ12年はアルコール度数40度・700mlで、最安値(税込)は4,700円ほど。日本での正規輸入元であるサッポロビールの参考小売価格が5,600円(消費税抜き)なので、定価からすればお買い得ですね。
一般的な評価から支持しない人の感想として「高かったわりに記憶に残っていません」というのを発見。クセのあるスコッチを期待した方のかもしれません。
支持するレビューでは「この価格でこれほどのクオリティを味わえるとは思わなかった。とても良くまとまっており、香りから余韻までずっと楽しんでいられます」「蒸溜所のオフシャルでやっと登場してくれた。華やかでフルーティ、甘く、バランスよくとても美味しいです」「40度なので最初少し水っぽいが、柑橘系テイストにほんのりシェリーがかかって、優しいハイランドモルト」など。
価格が高めなのはシェリー樽のコストによるものでしょうか。ハイランドやスペイサイドモルトが好きな方なら評価は高いと思います。
ロイヤルブラックラの種類
ロイヤルブラックラ (40度・700ml) |
参考小売価格(消費税別) |
通販販売店の 最安値価格(税込) |
12年 |
5,600円 |
4,700円ほど |
16年 | 10,000円 | 9,000円ほど |
21年 | 23,000円 | 19,000円ほど |
現在、日本では12年、16年、21年ものがオフィシャルボトルとしてリリースされていて、サッポロビールやそのほかの販売店で購入できます。
16年はアルコール度数40度・700mlで、最安値(税込)は9,000円ほど。サッポロビールの参考小売価格が10,000円(消費税抜き)なのであまり変わらず。
21年は40度・700mlで、最安値(税込)は19,000円ほど。参考小売価格が23,000円(消費税抜き)なのでこちらはお買い得です。
このほかにもBB&R(ベリーブラザーズ&ラッド)、キングスバリー、シグナトリー、ゴードン&マクファイル、ウイスクイーといったボトラーズからいろいろな種類が販売されているのでチェックしてみてくださいね。
ロイヤルブラックラ蒸留所の歴史
1812年の創業後、ロイヤルブラックラは1833年にウイリアム王4世によって、ウィスキーで初めて名誉ある王室御用達の紋章「ロイヤルワラント」を与えられ、「王のためのウィスキー」という華々しい称号をまといます。
その後、1880年代から本格化したブレンデッドウイスキーブームとともに、ほかのシングルモルト同様、ロイヤルブラックラも原酒の多くがブレンデッド用に使わわれるようになり、シングルモルトの知名度は低くなりました。
1900年代になると蒸留所運営も厳しくなり、UD社(ユナイテッド・ディスティラリーズ社)の傘下となります。
その時代に発売されたのが「ロイヤルブラックラ10年・花と動物シリーズ」や「UDレアモルト・セレクション」。
その後、蒸留所はデュワーズ12年で知られるジョン・デュワー&サンズ社(バカルディ系列)の傘下となり、同社が2015年にオフィシャルのシングルモルトの発売をはじめたことで入手できるようになりました。
「ロイヤル」と名前のついた蒸留所は英国で3つしかないのだとか。王室御用達の味わいを特別な方と楽しんでくださいね。