アイリッシュウイスキーはアイルランド共和国とイギリス領北アイルランド、つまり半島全体で生産されるウイスキーを総称して呼ばれます。
スコッチと違い、原料の乾燥にピートを焚かないためにスモーキーさがなく、熟成前の原酒は3回蒸留が基本。蒸溜を重ねるほど雑味が削られるため、ライトでクセのない風味が特徴です。
近年はピートを焚いたアイリッシュも造られるなど、種類も豊富となり、販売数も年々増加して存在感が増しています。
アイリッシュウイスキーの場合は巨大蒸留所も含めて全体数が少ないので、蒸留所や独立瓶詰業者別に分けるとわかりやすいため、そのようにしています。
最大手はミドルトン蒸留所。もともとは長い歴史のなかで蒸溜所が合併してできた、コーク蒸溜株式会社でしたが、1966年にコーク、ジェムソン、パワーズの3社が存続をかけて合併。
アイリッシュ・ディスティラーズ社となって建設した、新しい大規模蒸留所です。ウイスキー博物館(左下写真)となった旧ミドルトン蒸溜所とわけて新ミドルトン蒸溜所とも呼ばれます。
ここでは複数ブランドが集約して製造されています。そのほかに老舗、サントリー系、新興蒸留所が数箇所あります。
ミドルトン蒸留所
(フランスのペルノ・リカール社)
定番との違いや口コミの評価、限定のジャパンリミテッドとは
終売12年・セレクト・ゴールド・免税店限定ボトルの特徴
Jameson Irish Whiskey Caskmates
ビール樽熟成のジェムソン。東京エディションもリリース
伝統の3回蒸留、軽めで滑らか、コスパの高い人気銘柄
おすすめ
ボウ・ストリート蒸留所のシングルポットスチル銘柄を復刻
高級
名セールスマンPaddyの名を残す1779年以来のブレンデッド
限定販売のシングルポットスチルウイスキー、もっともアイリッシュらしいと人気
(ミッチェル&サン社がレシピを委託、製造ミドルトン蒸留所)
高級
ブッシュミルズ蒸溜所
(英国ディアジオ社)
シングルモルト10年・16年・21年などの特徴や価格
モルト比率、グレーンの質が違うも、定番と価格差なく人気
伝統の3回蒸溜、ネックが長いポットスチルで飲み口は軽く
クーリー蒸溜所
(ビームサントリー社)
アイリッシュの原点にもどったピーテッドシングルモルト
おすすめ
1757年創業のブルスナ蒸溜所のブレンデッド銘柄を復刻
(一部製造はキルベガン蒸留所)
禁酒法時代以前の味を復刻、競走馬の名を残すシングルモルト
ティーリング社
(独立瓶詰業者で蒸留所も経営)
Teeling Small Batch Rum Cask Finished
ニカラグアラムの銘酒熟成樽で後熟、少量生産ブレンデッド
閉鎖したティーリング家の蒸留所が子孫により復活
高級
タラモア蒸留所
(ウィリアム・グラント&サンズ社)
果実感とウッディさの個性派ブレンデッドウイスキー
アイリッシュコーヒーのベースにおすすめ銘柄のウイスキー